ショートショート:書き直しその3(ベタオチ)
あるところに、生命技術を専門とする科学者がいた。
その科学者が大発明をしたと言うので、新聞の記者が科学者の実験室にやってきた。
「博士、世紀の発明をしたそうですが、どんな発明を?」
科学者というよりはアニメオタクに近い風貌の科学者は大きくうなずいた。
「うむ。ちょっと前、不妊症の魚のヤマメのオスメスそれぞれに、ニジマスの精子と卵子を移植し、ニジマスの子供を生ませるという実験が成功したのじゃ。
その技術をさらに応用して、わしは人間を母体にして別の哺乳類の子供を生ませたり、逆に別の哺乳類を母体にして、人間の子供を生ませる技術に着手したのじゃ」
「な、なんですって……!?」と、新聞記者は驚いた顔を見せた。
「うむ」と博士は大きくうなずき、
「というわけで、わしは不妊症の男女を選び、猫の精子と卵子を移植し、猫の子供を生ませるという実験に着手したのじゃ」
「その実験が成功したのですね!」記者は興奮した口調で言うと、
「うむ、今からそれをお見せしよう」博士はそう返事をして、部屋の奥へと消えていった。
記者は待ちきれずうずうずと待っていたが、やがて博士は毛布を両手に抱えてやってきた。
ちょうど、人間の赤ん坊をくるんだような大きさだった。
記者がはてな、という顔で立ち上がると、
「ほれ、見てみなされ」
と毛布の中身を記者に見せた。
すると、そこに眠っていた赤ん坊には……。
頭の上に、猫耳が二つついていた。
赤ん坊を見て、記者はたまらず叫んだ。
「ネコミミ萌えというのかね、あなたは!!」
おしまい。
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