『機動戦士ガンダム00』のSFネタ解説その6:低軌道ステーションと軌道リング
ガンダム00の第5話『限界離脱領域』を見た。
軌道エレベータ内部や、リニアトレインによる宇宙への旅行、さらには低軌道ステーションの構造などSFギミック満載である。
そしてクライマックスは漂流した重力ブロックの救出劇だ。私がテレビの前で狂喜乱舞していたのもおわかりいただけると思う。
さて、今回の話で明らかになった低軌道ステーションや軌道リングの関係、そしてなぜに漂流した重力ブロックを救出しないといけないのかについて、図版にまとめてみた。
低軌道ステーションと軌道リングの関係
衛星軌道というのは、地球の重力が届いていない場所なのではない。
重力を軌道速度で相殺することによって「落下し続けても地上に落ちない」から、軌道にある物体は無重力状態になっているだけだ。
だから、軌道速度が足りないとこれはもう、てきめんに重力にひかれて地上へと落ちる。ただ、中にいる人はやはり落下状態なのでやはり重力がないように感じるが、それも大気圏に衝突して摩擦で減速するまでである。そうなれば、大気の壁にぶつかってすごい衝撃があるし、摩擦熱によって温度が急上昇して、焼き尽くされる。あまりありがたくない最期であろう。ここであらためて、ガンダムシリーズで最初に大気圏突入で死亡したクラウンの冥福を祈りたい。
さて、後もうひとつは大活躍だったガンダムキュリオスとアレルヤ・ハプティズムの過去である。幼少時の事故で宇宙を漂流中にもうひとり、双子だか兄弟だかがいたらしい。
ここで聞き捨てならないセリフが
「アレルヤ、俺を殺せ……」だ。
『冷たい方程式』(トム・ゴドウィン)という傑作SF短編がある。宇宙船に密航した人間はすべからく宇宙空間に放り出して殺すという法律があり、密航した少女を前にしてパイロットや他の皆が苦悩するという物語だ。
この作品の苦悩のポイントは、「そうしないと誰も助からない」からだ。宇宙船の燃料、宇宙船の任務、それらから導き出される答えはどうあがいても少女の死を求める。そこには、人間の意志や思いが入る余地のない、すなわち“冷たい方程式”があるだけというものだ。
「空はなぜにこうも、無慈悲なのだ」との、人革連のセルゲイ中佐の言葉のままに。
で、アレルヤの事故の様子からすると、この『冷たい方程式』バリエーション(傑作ゆえに、このネタを元にたくさんの他の作品が書かれている)のひとつ、酸素の不足ではないかと思われる。2人の少年が呼吸を続けていれば、救出前に酸素は尽きる。ひとりを殺せば、もうひとりは救出まで生き延びる可能性がある。
その状態に置かれたアレルヤがくだした決断や行為が、彼の贖罪を求める気持ちや二重人格めいた今回の言動(殺したもうひとりの少年の人格?)に関連しているのではないかと思う。
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いろんな意味で話題の「機動戦士ガンダム00」
アニメにはその時期の流行があって、あるジャンルのものが多く作られたりするが、この秋はSFものが少なくなっている。
ちなみ...
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