『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の七人 3』長谷川裕一 『そ・こ・だーっ!』と『ま・だ・だーっ!』リスト

 『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の七人』、3巻で見事に完結。
 さすがベテラン、“巻く”時には、巻きます。
 個人的には木星から発射された神の雷(レーザー)を、地球上空で光の翼応用のソーラー・システムで防ぐ展開を期待していたのだが、残念、なかったか。

 さて、この3巻における、『そ・こ・だーっ!』と『ま・だ・だーっ!』リストを作ってみよう。

第12話:歪みの手

その1)「い・ま・だーっ!」
 エウロぺによる、イカロスを分離させて体当たりさせようとした時の台詞。
 『そ・こ・だーっ!』バージョンのひとつ。
 でも、せっかく分離したイカロスは迎撃されてしまう。ちょっとタイミングが早かったか。

第13話:雷

その2)「ふ・ざ・け・る・なああああ!」
 新総統と戦っている時のギリの台詞。
 その前の「お前の顔はもう、飽き飽きなんだよっ! うせろ!」と「消えちまえよォ!」というイヤミを受けての言葉。
 『ま・だ・だーっ!』バージョンであろう。ちなみにこの時に大ダメージを受けるものの、かろうじて残ったあたり、台詞の御利益はあったと思われる。

その3)「ま・だ・だあっ!」
 バーンズ大尉最後の台詞。
 出撃前の「父ちゃん、ヘルメットかぶるぜ」と合わせて、目頭が熱くなる。
 あんた男だよ、やっぱ。
 文句なしの『ま・だ・だーっ!』バージョンである。語尾が『だあっ』であるあたりが、オヤジらしさを出している。

第14話:砕けゆく宇宙

その4)「背面にまでバリアーは……」「ね・え・だ・ろおおおっ!」
 ドレッグによる最後の一撃。
 敵の背面に回り込んでの攻撃というのは、空戦でも何でも基本であるが、だからこそ難しい。
 それをガンダムでよくあるニュータイプ能力の先読みではなく、単に限界無視の高加速によって成し遂げたあたりが素晴らしい。身体機能の高いドレッグならではの思い切りのよい戦法であった。これはさすがに、トビアでは真似できんわな。
 『そ・こ・だーっ!』バージョンのひとつ。これでドレッグは影のカリストを打ち倒して仲間の仇討ちに成功している。

 3巻はこれで終わりである。

 いや、実際にはもちろん、トビアによる活躍もあった。
 たとえば、ビームサーベルを握った腕を切り落とされた時に、アンカーを射出して切られた腕ごとビームサーベルを振り回すのは、いわゆる『ま・だ・だーっ!』バリエーションの演出だろう。
 さらに、肩のIフィールド発生装置を腕につけて新総統に最後の一撃をくらわせる部分、Iフィールド発生装置が砕けた――新総統が勝利を確信したその時に――本命をたたき込んでいる箇所は、『そ・こ・だーっ!』バージョンの演出であると思われる。

 が、台詞はない。
 今回、戦闘においてトビアは無口だ。いつも饒舌な彼が、敵には一言も話しかけていない。
 言いたいことは2巻で言い終えてしまったというのもあるし、エウロペが言うように、「それでも……ただ、進んでゆくんだ」という理由もあるだろう。
 ただ、むしろこの巻では一緒に戦った仲間たちに主人公台詞を譲ったのではないかとも考えられる。
 そのあたりにも、トビアが成長して大人になった感じがよくでているように思う。

 満足も納得もいく、シリーズ最終巻であった。

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