『ひぐらしのなく頃に解』やっちまえ、赤坂っ! ――俺が許すっ!
素早くテンションを上げたい時には、やはり音楽である。ゲームやアニメなどの楽曲は、この点で特に有効である。聞き始めからそれほど時間をかけずに、直接情動を動かすようにデザインされた曲が多いからだ。
『ひぐらしのなく頃に解』では、やはり、you-destructiveとbeingの2曲である。
特に、you-destructiveは、鷹野三四と赤坂衛のふたりの、いわゆる『強い意志』が込められた部分であるがゆえに、何度聞いても盛り上がる。
赤坂の徹甲弾の場面は、機関車トミーと並んで毀誉褒貶あるのは間違いない――ここで、呆れたとか、萎えたとかという人はいるだろうし、それはしかたがなかろう。
が、やはり、あの過剰なまでの演出はひぐらしにおいて必要だったと私は思っている。
何度も、何度も、惨劇が繰り返された。
しかも、惨劇の背景にあったのは、子供たちが受け止めるべきではない、子供たちに背負わせるべきではない、歪みであり業であった。
子供たちの悲劇は、大人にとっては慚愧となる。
助けられなかった笑顔が。
救えなかった泣き顔が。
大人である赤坂と富竹の魂には重くのしかかっていただろう。それらが記憶にはない、別の世界での出来事であったとしても。
なればこそ、その積もり積もった怒りを、別の世界の惨劇の分も含めて、最後の最後でぶちかます必要があったろうとは、やはり思うのである。
ここまで遊んできた、プレイヤーの分と、ここまで書き続けてきた、竜騎士07さんの分も含めて。
だからこそ、you-destructiveの場面を読むたびに私は叫ぶのである。
「やっちまえ、赤坂っ! ――俺が許すっ!」
なお、かようにゲームやアニメでは情動を揺り動かす補助となる音楽であるが、これが同じゲームでもTRPGのセッションなどで使うと、今ひとつ思わしくなかったりするコトが多い。友人がやった例でも、あまり芳しくなかったようである。
効果的な場合もあるのだが、セッションにおけるテンションとうまくシンクロしない方が多いようだ。
とはいえ、TRPGでも、シナリオを書く時であれば、BGMとして聞いてテンションを調整してみるのも有効だろう。最近発売になった『アルシャードff ヨルムンガルド』の『バルトロマイの殺人鬼』を書く時には、この『ひぐらしのなく頃に解』にお世話になっている。
さらに余談であるが、担当したもう一本の『終焉のミッドガルド』では『リリカルなのはA's』伝説のフルボッコ曲『BRAVE PHOENIX』(水樹奈々)をとあるシーンで脳内エンドレスしている。
とまれ――
プレイヤーや視聴者が「俺が許すっ!」になるまで演出をもっていくのはなかなか容易ではない。そこに至るまでストレスを溜める必要があるので、やりすぎると作品そのものに付き合うのをやめちゃうからだ。かといって、手ぬるい追いつめ方では、うまくいかない。
このへんの案配は、やはり試行錯誤の末に各自でつかみ取るものなのだろう。
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