新作詳細プロットニューバージョンその15:「プリシア姫編」

さっきの続きです。
それでは、どうぞー。

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○プリシア姫編

・「プリシア姫」

 それから数日後のある日。
 食堂で昼食を食べ終え、そのまま雑談しているアリサたち。
 アリサの前には皿がたくさんおいてある。
「あー、今日もーおなかいっぱい食べたわー。いい気分いい気分っ」
「アリサさん、今日もこんなに食べて……。ほんと食べるしか能がありませんねっ」
「ふふん、エルザ、この後の野外実習のことを考えれば、これでも足りない程度よ。今日も食べた分だけ暴れてやるわっ!」
「……勇者さまやわたしたちに迷惑をかけない程度にね」
 その言葉に、アリサはこの場に足りない人がいるのに気がつき、みんなに訊ねた。
「あれ、そーいえば……、レフィースおねえさまと勇者は?」
「レフィースさんと勇者は、それぞれ用事があると言っておりましたわよ。レフィースさんは生徒会の用事で、勇者様は学園長に呼び出されたようですわ」
「ふうーん」

「そう言えば、プリシア姫様がこの学園にお通いになられているんですってね」
「プリシア姫様? ああ、我がタイクーン王国の第一王女でしょ」
「お綺麗で器量がよくって穏やかなご性格で、ほんとっ、アリサさんとは正反対ですわねっ」
「わたしはがさつで悪かったですねっ!」
「それにしても、姫様って、いい声しているよねー」
「うん、何回かお声を聞いたことあるけど、澄んで、穏やかで、優しい声よね」
「そう言えば、ちょっと、レフィースちゃんの声に似ていません~?」
「あー」
「そうでしょうか? レフィースさんの声もいい声だけど、あちらは元気で活発な声質ですからね」
「うん……」

「そう言えばプリシア様って、その顔立ち、性格や器量などから、周りの国の王家や皇室などから、嫁に欲しいという要望がいっぱい来ているそうなのですよ~。
 でも、姫様は全てお断りしているそうよ~。なんでも好きな人がいるのだとか~」
「ふうん、どんな人だろうね? その好きな人って」
「ちょっと、わたしに聞かれましても~」

「そう言えばそうと、姫様がこの学園に通っていらっしゃるというけどね、姫様の姿を、ほとんどの人が見たことがないんですって~」
「貴族学校でも?」
「うん」
「噂では、色々なトラブルを避けるために、お名前とお姿を変えてご登校されているんですって~」
「もしかしたら、わたくしたちのクラスに、いらっしゃるかもしれませんわね」
「あー、あるある……、ないって」
 笑うアリサ。
「でも、もしかしたらってことも……」
 ティアがそういいかけた、そのときだった。

・「目撃」

「えー、生徒の諸君に、お知らせがあります」
 校内に学園長の声が流れた。
 それを聞くと、食堂内がざわめきだした。
「なになに? どうしたの?」
「えーと……、宰相リーデルさまのご訪問ですって!」
「ん?」
 あたしには関係ないわねー、という顔をするアリサに、
「勇者とプリシア様が、お出迎えにあがっておられるって!」
「なんですと!? 姫様がお出ましになってるって!?」
「これは姫様を見る、またとないチャンスですわね! 行ってみましょう!」
「うんっ!」
 アリサたちは食堂を飛び出し、貴族学校の校門前に向かう。

 貴族学校では、校舎から校門前に貴族の生徒たちがずらっと並んでいた。
 アリサたちが遠目から眺めていると、玄関前に白と紫の貴族学生服姿のプリシア姫が勇者を従え、その姿を現す。
 その脇を、六人の女子が固めている。
「レアモンスター並みの貴重な目撃ですわね~、アリサ~」
(ミルフィ、あ、あんた、お姫様をモンスター扱いするとはね……)
 汗をたらしながら苦笑いするアリサ。

「姫様、いつみても綺麗ですわねー」
「そうですねー」
「何かお話しされておりますわよ~。声が聞こえたらいいんですが~」
「うん、わたしも聞いてみたいー」
「ねえ、エルザ、魔法で聴力を拡大して聞いてみようよ。……お願いっ」
「盗み聞きは、はしたないですけれど……。まあ皆が頼むなら、仕方がないですわね」

 聴力拡大の魔法を皆にかけるエルザ。
 プリシア姫の、澄んで、穏やかで、やさしい声が聞こえてくる。
 プリシア姫の声を魔法で遠くから聞いたアリサが、
(姫の声が、誰かに似ている気がするんだけど……)
 と考え、はっ、となる。
(まさか、ね……)

 姫様たちが貴族学校校舎内に入ったのを見届けて、教室に戻るアリサたち。
 教室に戻ると、担任のグレース先生など、主だった先生は、会談に出席しているので、午後の野外実習は中止で、空いた時間は自習、という知らせが来る。
 レフィースはまだ用事のようで、戻っていない。
「やったー!」
「プリシア姫様さまさまね」

 それからしばらくして、会談が終わったらしく、勇者が教室に帰ってきた。
「どうだった!?」
「姫様どんな感じだった!?」
「どんな話ししたの!?」
 いっせいにユウトの周りに駆け寄るクラスメート達。
「ちょ、おまw」
「まーまー、落ち着いてよ、みんな」
 それから話を始めるユウト。

「グレース先生が、姫が客人を出迎えるというので護衛に行って欲しいと、学園長室にいったら、プリシア姫がいたんだよー」
「勇者は姫に会ったことあるっけ?」
「会ったのは召喚されてから何度かあるよー。いずれも城に行った時だけどー」
「この学園で会うのははじめて?」
「うん。そうだねー」
「姫様、どんな感じだった?」
「横にいたんであまり見てなかったけど、いつもの通り、綺麗だったよー」
「へー」
「あ、そう言えば……、こっちの方を横目で、ちらちらっと見ていたかなー。なんかにっこりとした顔で。うーん、なんか顔についていたかな?」
「……」
(もしかしてそれはっ、姫様がお前に気があるからじゃないのっ!?)
「あ、あとね、横からだけど、胸大きかったよー。ぷるんとしてたっ。さすがにグラボがいいと高精度画面の表示もいいなー。まるでキャラクターが本物みたいだったよー」
(最初の方はともかく、そういう訳が分からないことを言うのは、いつものあんたらしいわね……)

「それにね、姫には女の子の従者が六人付き従っていて、どの子もかわいかったー」
「あー、姫様と一緒にいた女子たちですわね」
「うん。この学校の専門学校にいるんだって、別のクラスらしいよー」
「その子らが可愛いっていうのはともかくとして、その従者って……」
「姫様がちらっと話してたんだけど、それぞれがジョブ六祖のジョブ持っているみたいだよー」
「ジョブ六祖ねぇ……、たしか勇者が最初の野外実習のときに、レフィースおねえさまからもらったジョブクリスタルとかいうやつが、それじゃなかったっけ?」
「うん、そうだねー」

「実は姫殿下が狙われているという情報があって、その忠告のために、宰相は姫に会いに来たみたいですよー」
「プリシア姫が狙われている? なんで?」
「ちょっとそれについては、極秘事項だから……」
「それは仕方がないですわね。こうして姫殿下が狙われているという情報を流すだけでも、予防策になりますからね」

「まあ、それにかこつけて、宰相が姫様をご観察に来たって感じやけどねー、って、一緒に話を見ていたグレース先生はあとで言っていたけどねー」
「あー、グレース先生って、守護騎士だったっけ……」

 そのとき、レフィースが教室に現れる。
 アリサが意味ありげにレフィースの方を向く。
「あ、どうしたの、アリサちゃん?」
「レフィースおねえさま、さっきこの学園に、プリシア姫様が現れたの。おねえさま、放送聴いたでしょ?」
「さあ? 放送は聴いたけど、あたしは生徒会の用事で部屋にこもりっきりだったから……」
「ふうむ……」
 それを聞いて考え込むアリサ。
「どうしたの?」
「……ううん、なんでもない」

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どんどんいくお。
では次行ってみよー。

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