ネタバレ雑記:神野氏痛恨☆(一条ゆかり著『プライド』,「コーラス」2008年8月号掲載分)
この雑記では、ベテラン・マンガ家、一条ゆかりさんの最新作『プライド』のネタバレを書いちゃうのだ。
あらかじめ、お断りしておきます。
追っかけて読んでる人なら、雑記の表題読んだだけで、ピーンときちゃった人もいるかもね(ゴメン)。
なんか、9巻は、この7月には出るそうですから。雑誌まではおっかけてない人は、この雑記、読まない方がいいかもー。
(メモ=2008-06-30、07-19のそれぞれに、1部増補改訂)
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神野氏(神野 隆)は、マンガ『プライド』(雑誌「コーラス」連載中)の登場人物で、脇を固める主要キャラの1人。
作品の一方の主役、萌(緑川 萌)に、しつこく慕われながら、もう一方の主役、史緒(浅見 史緒)と婚約してる。
『プライド』は、一見クール&ビューティー、実は、デンパの数歩手間っぽい史緒と、ダーティー&ハングリー、実は、自分の不幸を表現の糧にする情念の女、萌との、歌唱の世界を舞台にしたラブ&バトルの物語。
神野氏は、大手クイーン・レコードの若き副社長で、社長御曹司。
8巻を読んでる人なら、もー知ってるけど、萌は妊娠してて、父親かもしれない相手は2人いる。イタリアで路頭に迷った時にひっかけたマルチェロと、前から萌が、粘着気味に絡んでた神野氏。
でまー、萌は自分の父親が神野氏かもしれないってこと、当人の前では口をつぐんで来てたんだけど。「コーラス」8月号掲載分で、神野氏も自分が父親かもしれないと知ってしまいました、痛恨ッて、お話。
史緒との結婚も間近なので、最悪って展開。
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この8月号掲載分の見所の1つは、やっぱり萌。
てゆーか、萌の妊娠を焦点にして、主要キャラの人間関係が揺らいでく予感。まだ、キャラ同士の直接対峙は、ほとんど描かれてませんけど。ハデなぶつかり合いが起きそうな予兆が描かれてて、楽しい。
で、萌なんだけど。
母親は、検査を受けて、神野氏の子供だって証拠を揃えてたかろう、と娘を口説いてる。
この母親、音大生だった頃の、萌のバイト代を引っ張ってホストに貢ぐような、どうしょもない女として描かれてて。萌のハングリーな上昇志向は「(母親みたいな)あんな女になりたくない」「絶対、幸せになってやる」って動機が大きい。
萌の不幸は、成り上がるためのダーティーなやり方ってのが、多分、学習効果で、母親のやり口見てて、知らず知らずに身についちゃったような手口だった、ってあたりで。後、萌のイメージできる「幸せ」が、「他人を引きずり下ろす」事と入り混じってる。この辺も、あんな母親と育ったので、そう刷り込まれちゃってる感じ。
(この件は、物語内で最近の萌が別種の「幸せ」体験「も」重ねてて、注目なんだけど。そっちのお話は、今回は置いておきます)
神野氏にたかっておいしい思いをしよう、って、もちかけてくる母親の甘言は、萌をギリギリとダブル・バインドに追い込むような感じになってる。
萌本人の気持ちとしては、子供の父親が神野氏かもしれないことを当人には告げないようにしてきたのは、自分にとって最後に残された綺麗な思い、みたいな思いつめがあるんだけど。それやこれやで、母親の誘惑に乗るまいとしてる様子、歯軋りするようにして意地を見せてる萌がいい☆
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さて、この展開、一時的に愛読者の間でも戸惑いを招いてるかもしれない。
これまで神野氏は、冷静で計算高い感じが押し出されてたので、「そーんなヘマしちゃうなんて、らしくなーい」みたいなガッカリ感を抱いてる人もいると思うのだ。情念の女、萌が、後先考えずにどツボにハマるのは、毎度のことなので、意外に感じる人は少ないと思うけど。
アタシとしては、ちょっと待って、次回からの神野氏の言動に注目。
『プライド』の面白さって、隠し味が幾重にもなってて。
まず、史緒にしても、萌にしても、一見、クール&ビューティーとか、ダーティー&ハングリーとかだけど、それだけではない、って面があって。さらに、それだけではないけど、トータルでみれば、やっぱり史緒は史緒で、萌は萌だってとこまで描かれてて。2重にも3重にもおいしい。
この辺の料理のおいしさ、面白みは、ちょっと前に8巻のネタバレなしレヴューでも書いてみましたけど。キャラがレベル・アップしても、別に聖人君子になるわけじゃぁなくって。欠陥では?(笑)とも思えるような性格はそのままでも、言動面は成長してく、そんなとこがおもしろいのね。
8月号の分で言ったら、神野氏にたかるような事はすまいと、歯軋りするようにしてる萌。一見、ダーティー&ハングリーの萌らしくないように見えるかもだけど。実はとっても萌らしい。だって萌は、「あんな女(母親)のようにはならない」で頑張ってきたキャラだから。
で、まー、神野氏も、やっぱり、「冷静で計算高い」だけではない、とこと、「それでもやっぱり神野氏は神野氏」って、とこが、これから描かれる、んじゃぁないかなぁ、と。これは予想ではなくって、もー、マンガ家、一条ゆかりなら、きっと描いてみせてくれる、って期待なんですけど。
実は、神野氏にも、結構ロマンチストなとこあってさ、子供の頃、史緒の今は亡きお母さんに憧れてた、なーんてお話しも、これまでにも挿し挟まれてる(4巻)。
とゆーわけで、ドキドキ、どーなるのかしら、と先の楽しみが増えたのでした。
史緒なんかさー、神野氏が、萌の子供の父親だった、って事になったら、多分、動揺したり、悩んだりはしても、例によって、信じらんないくらい優等生な選択(笑)をしようとすると思うのね。で、それを知った萌が、またムギャオーッと、あんたはどーしていつもそーなんだ、と、暴れる(笑)、とかねー。
それとか、今のとこ、萌の妊娠の件は(父親が誰か? 以前に)多分、知らされていない、気づいていない蘭丸。蘭丸が、この辺の事情を知った時、どー動くか。こっちも楽しみ。
【訂正】 蘭丸は、萌の妊娠知ってました。ただ、神野氏が父親かもしれない、とは考えてもないと思うけど。
17日に出たばかりの9巻読んでて思い出しました。いやー、雑誌でも読んでたんですけど、勘違いして覚えてました。
こーゆー、ポカだけはしたくなかったんですけど。ごめんなさい。
蘭ちゃんも、久々に神野氏とぶつかり合うことになるだろうとは思うんだわ。でも、多分、2人だけのやりあいでは何も決着つかない。
この件は、アタシの予想だけどさ。野郎同士の納得だけで、つまり、相手(萌や史緒)の意向と無関係なとこでケリがつくようなラブ&バトルを一条さんが描くわけないじーゃん(笑)。
アタシとしては、神野氏の腹違いの妹(つまり、神野氏の父親が愛人との間に設けた娘ね)のeikoも絡んでくること、期待しちゃうなー(こっちは期待)。
eikoは、なんかキッツイこと、神野氏に言ってやるとしたら、適役な立ち位置にいると思える。で、実は史緒と両思いの蘭ちゃんにも、eikoがなんか絡んで、とかさー。
ほんと、こーゆー展開になるだろー、とかの予想ではないのね。
ただ、一条メロドラマって、大詰めクライマックスあたりで、それまで複雑に絡みあってきた人間関係が、ドドーンと、一挙に動く、又は、いっぺんに人間関係が丸ごと変質するような時が面白い。
個個のキャラが、「それでもやっぱり」であるように、人間関係も丸っきり別の関係に変化するわけではなくて、それまでとは質が変わる(「変質」する)ってとこなんですけど。
このタイプのドラマ展開、アタシは、1人で勝手に「一条さんの屋台崩し」って呼んでます(笑)。
予想ではないけど、ドドーンと、屋台崩しな展開を期待してるのでした。
どーなるのかなー、あーもあろー、こーもあろーて、あれこれ妄想してるとワクワクしちゃう☆
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