『ハヤテのごとく! 15』『ハヤテのごとく! 16』畑健二郎 いつものように面白い! 面白いんだが……物語を終わらせるためのキャラとエピソードではないのが残念
15巻、16巻もいつものように面白い人には、いつものように面白い漫画です。(同時に『いつものように面白くない人』には、いつものように面白くない漫画です)
15巻登場の日比野『超天然』文ちゃん、16巻では大活躍の瀬川『いじめられるの大好き』泉さん、いずれも魅力的なキャラです。
特に文ちゃん。彼女はボケキャラの万国博物館ともいうべき『ハヤテのごとく!』においてすら、一頭抜きんでた、さすが未来の生徒会長と言うべきボケ新人です。
そのあたりも、すごく楽しませてもらいはしました……が。
“必要ない”話であり、キャラであるのが残念ではあります。
ここでいう必要/不必要は、『ハヤテのごとく!』という漫画が、終わりを迎えるための必要条件か、否か、という意味です。面白いか面白くないかは、あまり関係ありません。
そして、終わり方、終わらせ方の重視というのは、現代の連載漫画、特に週刊連載漫画においてはそれこそ“必要ない”考え方です。
週刊連載漫画は“終わらせる”ことを目的としません。むしろ“終わり”=人気がない、という視点からすると“終わらせない”ためにこそ、描かれていると言えます。
これはファン心理からするとそう悪い話ではありません。滝壺からシャーロック・ホームズが蘇ったように、熱心なファンというものは終わりのない物語こそを望むものなのです。
しかしそうは言っても、物語は否応なく終わります。終わらされます。人気がなくなるか、さもなくば作者が疲労困憊するか、あるいは掲載する雑誌が潰れるか……終わりは避けられません。
世の中に終わらない物語はないのです。マルペこと、『ペリー・ローダン』シリーズをのぞけば、すべての物語はいつか終わります。
なればこそ、その終わり方が美しいか、素晴らしいか。ファンとしては最後にそこが気になります。きちんとした結末のある物語は、美しい思い出としてファンの心の中に生涯残り続けるのです。
……いや、漫画『デビルマン』(永井豪)のように生涯残るトラウマになることもありますが。アレが連載されていた時はまだ小さかったこともあり、ひどいショックを受けたものです。もちろん、今でも大好きではありますが、子供にヒロインの生首はちと刺激が強すぎます。
そういうわけで『ハヤテのごとく!』には、漫画も作者も脂の乗ったこの時期にこそ、“終わる”ための布石が欲しいと思うのです。
連載の方はハヤテの過去話なども入れてきているようですが、それが“終わる”方向にどのくらい布石を積み上げてくるか。そこが“終わり”に向けてのポイントになりそうです。


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