SFネタ?:魔法医療の法的問題の解決法
昭和62年(1987年)に行われた第108回国会は、魔法基本法などの魔法四法の制定されたため、俗に魔法国会と称される国会である。
会期も延長され、会期が計333日にもおよぶほどに、いろいろな論争が行われた。
その中でも、一際、目立った論争を1つ紹介したいと思う。
「痛いの痛いのとんでいけー問題」である。
「痛いの痛いのとんでいけー」というのは、皆さんでもご存知であろう、けがしたところに手を当て、その言葉を言って、離すと痛みが消えるお呪いである。
魔法発見前では、ただのお呪いの一種で、効能も未確認であった。
しかし、魔法発見によって、その言霊とハンドパワーの複合術技により、とても効率的な効果が確認されたのである。
そこで、法的問題が発生した。
医師法によると、医療行為は医師にしかできない。
では、「痛いの痛いのとんでいけー」は医療行為なのだろうか?
斎藤十朗厚生相(当時)の当初の答弁では、
「『痛いの痛いのとんでいけー』は、応急手当の範囲内であり、医療行為とはいえない」
であり、一般人も行える応急手当であるというのが、政府見解であった。
しかし、野党は、痛みを麻痺させることにより、診療せず放置することによっての症状の悪化、二次感染の発生などの危険性を指摘し、一般人の使用禁止を提案した。
医師側でも、特に日本麻酔科学会を中心に、医療行為とみなすという見解を示し、禁止を要請した。
そして、そのタイミングで、孫による「痛いの痛いのとんでいけー」によって、痛みを麻痺させた結果、重症化した事件が発生する。
当初は、政府見解を支持していたマスコミは、事件発生後、一変して禁止キャンペーンを張るようになる。
事件直後の世論調査でも、禁止賛成が反対を上回り、政府高官も方向転換を示唆する発言が多くするようになった。
だが、生中継で民放が被害者宅をレポートしていたさい、その流れは逆転した。
被害者宅の同居していた加害者である葵ちゃん(当時4歳)が大泣きしてしまったのである。
画面いっぱいに涙でぐしょぐしょにした顔が映り、大きな泣き声がお茶の間を満たしたのだ。
そして、葵ちゃんに対する同情と、禁止を全国民に強要できないという認識も高まった。
その結果、禁止反対という空気が国全体に充満することになったのである。
政府も、国会答弁で、大泣きのシーンを見せるという手を使い、野党の発言を封じ、当初の政府見解に「危険性を広報する」を付け加えるだけの修正にとどめることに成功した。
これにより、20日間におよぶ論争に終止符が打たれたのである。
ちなみに、葵ちゃんは、現在は魔法医になるため医学生をやっている。
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