『超鋼女セーラ フタリの青春、お嬢のユウウツ』寺田とものり 「男の子の半分はホモだよねー」な“僕らに優しい物語”の第7巻

 我が友人のM教授によると、この第7巻は「ちびセーラを愛でる巻」とのこと。まあ、嘘ではない。Einさんのイラスト効果もあって、ちびセーラはお姉さんセーラにはない、コケティッシュな魅力にあふれている。
 特にラヴィお嬢様をして、フリーダムすぎると言わしめた、わがまま攻撃の破壊力は絶大である。……よく堕ちなかったなぁ、茸味。

 他の鋼鉄ロボ娘姉妹も、この巻ではそろって見せ場があり、さすがは“僕らに優しい物語”であると感心することしきり。
 特に、サァラを作った折枝が、ロボット技術者としてセーラと戦闘力を競わせることを画策し、それと同時にセーラやサァラへ向ける愛情に嘘はないと告白した場面(幕間:来栖家にて緊急会議p122~128)は、その後の教会での茸味とセーラの懺悔ごっこと合わせて、情報提示も含めて“僕らに優しい物語”になっているようで、読んでいて一安心。

 恋もバトルも、嘘も隠し事もせずに正直に相手と向き合うのが、セーラたちロボ娘の物語にはふさわしいと思うからである。
 なお、ラヴィニアお嬢様だけはちょっとした隠し事をしていて、それが彼女のユウウツになっているが、これに関しては読者にはあからさまなくらい情報公開してあるから、“僕らに優しい物語”である点で瑕疵になっていない。

 なお、そうした本編とはあまり関係ないところでベッキーと綾乃の友人である腐女子がこの巻では大活躍する。読唇術を身につけた理由が素晴らしい。

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「これができないと電車の中や街角で、男の子同士が話している、オイシイ会話を見逃すことになってしまう。これで存外、世にホモカップルは多いのだ」
「だよねー。男の子の半分はホモだよねー」
>>>『超鋼女セーラ フタリの青春、お嬢のユウウツ』 p72

 いやいやいやいや。
 その読唇術で読み取ってる情報、かなり間違っているから!

 さて、表紙の折り返しで作者の寺田さんが“自慢の鍋レシピ求むっ!”とあったので、ひとつ紹介。
 いや、鍋の方ではなくて、鍋に使う調味料だが、柚子胡椒はどうだろう。寒い時分、水炊きにぴりっと辛い柚子胡椒はよく合う。
 ぐぐってみると、こうした使い方は博多の方の味のようで、もしご存じなければ、ぜひおひとつ。
 白菜うまうま。鶏肉うまうまである。

Cover image

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