『機動戦士ガンダム00』のSFネタ解説(番外編):太陽炉の正体と劇場版ガンダム00の展開

 『機動戦士ガンダム00』のSFネタ解説、番外編です。
 今回は『イオリア計画』の来るべき対話に太陽炉がどう絡むか、そして劇場版の木星でどう扱われるか。チャットでやったバカ話を元にいくつか紹介していきます。

●太陽炉は強殖装甲だよ
 『強殖装甲ガイバー』(高屋良樹)では、「降臨者」と呼ばれる異星人たちは、標準装備として強殖装甲を使っていました。
 太陽炉とGN粒子の、コミュニケーション支援能力(裸祭り)や、生体機能の強化は、たまたま偶然、GN粒子が発動したというよりは、はるか大昔から、異星人の文明で太陽炉とGN粒子、特に後者が標準装備として使われていたせいではないでしょうか。
 種族が違う異星人との来るべき対話では、裸祭りモードになって相手と心と心を触れあわせるというのは、いかにもありそうな話です。
 この場合、劇場版では、刹那のガンダムが戦闘で太陽炉を失った後、真イノベイターとして覚醒した刹那は自らGN粒子を生み出してガンダムを動かすようになると思います。
 真のイノベイターとは、心の中に太陽炉(ガンダム)を持つものなのです!(『トップをねらえ!2』風に)

●太陽炉はモノリスだよ
 木星といえば、『2001年宇宙の旅』(アーサー・C・クラーク)です。あの作品に出るモノリスは、異星人の汎用ツール、十徳ナイフのようなシロモノでしたが、最大の機能は、「人類の進化を促す」ことでした。
 太陽炉が疑似も含めて人の意志に反応するのは、このモノリス的な機能があるためと考えると分かりやすいでしょう。イノベイドの集団トランザムも、意志――どこまであるのか疑問ですが――が必要だったせいではないでしょうか。
 ソレスタルビーイングの活動によって、太陽炉はガンダムマイスターの意志の力をもってトランザムモードになりました。その信号ははるか木星にある異星人の基地へ届き、人類がめだたくも太陽炉を扱えるレベルに進化したことが分かったのです。
 ですが、太陽炉には、イオリアにも知らされていないもうひとつの役割がありました。人類が争いばかりを続ける生き物であるのならば、太陽炉は自らを暴走させて(ついでに疑似太陽炉も全部暴走させて)この世をすべて焼き払う、『ジャイアントロボ 地球が静止する日』とか『マーズ』(横山光輝)のように、人類を滅ぼすのです。
 この場合、劇場版では、木星にあるマザー太陽炉(これが暴走すると太陽系が吹っ飛ぶ)が、『逆襲のギガンティス』(長谷川裕一)のイデの力よろしく人類を裁くかどうか、ソレスタルビーイングに試練をほどこすことになるでしょう。

●太陽炉は異星人だよ
 異星人とは、どんな形をしているのでしょうか? 人と同じ炭素系生命? あるいはコンピュータのような珪素生命体? もしかしたら、精神や情報だけの存在になっているかもしれません。
 いやいや、もしかすると、太陽炉こそが異星人である可能性もあるのです。
 遙かな過去、あるいはイオリアの生きていた二百年前。太陽系にやってきた異星人は木星で事故にあい、その情報体は機能を停止します。
 異星人の情報体は、その一部をGNドライブという形で木星圏に散らし、人類へ助けて欲しいというメッセージを送ります。それを受信したのがイオリア・シュタインベルグでした。『星ぼしの荒野から』(ジェイムズ・ティプトリー・Jr)ならば美少女の役割ですが、致し方ありません。
 異星人を助け、ついでに人類も異星人の連合に加わるべく、イオリアは長い計画をかけてソレスタルビーイングと真イノベイターを育成したのです。
 この場合、劇場版では木星にいる凍結状態の異星人を呼び覚ますためにソレスタルビーイングが語りかけますが、防衛システムの方が過剰に反応、ほっとくと自己増殖を繰り返して木星サイズの要塞になりかねない防衛システムを何とかするため、ガンダムマイスターたち四人――ティエリアいないから三人でしたね――が、トリプルブレイカーをかけて防衛システムを沈黙させることになるでしょう。

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はじめまして

 劇場版00について検索していたところ、昨日、偶然このページにたどり着くことが出来ました。
 少し記事を読ませていただきましたが、非常に感動しました。僕もごくわずかですが、クラークやアシモフと言った往年の巨匠たちの作品群を読んでいます。銅大さんの紹介作品をもとに今後いくつか読ませていただこうと思います。
 科学に(仏教に?)未来に、世界に、宇宙に思いを馳せる。それを実現させようという情熱あふれる人たち。こういった行動・思想が広く及べば、外宇宙探査も生涯の間に実現可能でしょう。平成と昭和のあいだ生まれの、若造のざれごとでしょうか

>誰かと一緒に、誰かに託してつないでいく夢です。
 人類は真にそうであれればと思います。イノベーション研究も進んできているようです。こういった事を考えさせてくれる黒田洋介氏は厚い作品を作るなとつくづく思います。

 サブ・サブカルチャー世代であるからこそ、ハヤテは欠かせません。お茶もにごしたい。今後とも、銅大さんの作品、小話読ませていただきたいと思います。

「なぜなら真のガンダムマイスターはっ! 心に太陽炉(ガンダム)を持っているのだからっ!」の方が良かったやもしれません

Takananさんへ
 楽しんでいただけたようで、何よりです。
 夢は、自分が何かをするための原動力です。他人には、他人の夢があります。
 自分の夢を他人に押しつけたり、自分の夢を実現するために他人を動かそうとすると“歪み”が生まれます。宇宙旅行という夢は美しく楽しいものでありますが、それを天下万民のものと思って国家予算を山盛り配分しようとすると、喧嘩になってしまうわけですね。

 ガンダム00で言うと、「戦争の根絶」や「人類の革新」がそうです。イオリア計画やソレスタルビーイングが求めた世界平和は多くの人の願いであり夢です。しかし、それを押しつけてしまえばそこに歪みと衝突が起きます。

 ガンダム00でその歪みと衝突を一番うまく処理した男は、誰あろうコーラサワーでした。彼は最初から最後まで自分が幸せになるために全力を尽くし、さんざん酷い目にあいましたが、最後にはきっちり幸せになることができました。
 コーラサワーが幸せになれたのは、マネキン大佐の愛を獲得するという自分の夢を正直に、あけすけに言葉と態度で表していたからです。その夢はマネキンにとっては迷惑なものであり、作中でもさんざん衝突が繰り返されましたが、だからこそ、ふたりは互いの夢に折り合いをつけることができたと言えます。

 逆にビリー・カタギリ君が、自身の夢とは裏腹に愛するスメラギさんを殺す寸前までいってしまったのは、衝突をせず、物わかりのよいフリをし続けていたせいでしょう。
 ビリーは、刹那が広げたGN粒子で心と心を触れあわせることができて、ようやく自分の夢を言葉にできました。そんなものを必要としなかったコーラサワーとはえらい違いです。

 では、コーラサワーは特別な存在なのでしょうか?
 むろん、その不死身っぷりは十分にスペシャルですが、彼が幸せになれたのは能力とは無関係です。彼は軍人としてのカティの夢を、自分の夢とすりあわせることに成功したから、幸せになれたのです。

 他人の夢を尊重する男、コーラサワー。
 結局、刹那が「武力介入を続ける」という、夢のすりあわせを拒否することでしか生きていけず、自分の幸せもまた拒絶してしまったことも考えると、コーラサワーこそが真のイノベイターである刹那をも超えた存在だと、私には思えるのです。

でも、ガンダムと富野義之だからねぇ

ここで異星人なんか出てきたら、噴飯モノどころの騒ぎではないだろう。

キーワードは「対話」ですけど・・・

タイムトラベルもガンダムっぽくない。

ガンダムって結局「人間の敵は人間か人間から派生した悲しい種」これら同士の対立がストーリーの根幹だから・・・

対話の相手も「同時代の人間」だと思いますよ。少なくとも、未来人や異星人という展開はどう考えてもありえないでしょう。

ここで、一つ可能性があるとしたら・・・過去人と言う可能性は有りますね。

つまり、正歴のさらに未来に位置する時代こそが00の時代なのではないか?

そして、宇宙世紀以降完全に忘却の彼方に置かれた「ジュピトリアンの末裔」こそが対話の相手ではないでしょうか?

みたいな展開の方が旧来のガンダムファンが納得しやすいように思いますよ

まぁ相手は富野義之ですからいきなりバイストン=ウェルの降臨とか平気でやらかすかも知れませんがw


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