見せ方の問題

よく駆け出しのころに書いたような代物とかは頭の方にどかんと説明というか事前情報が詰め込まれていて、後は流れだけ流してあるだけのお話だったりする。こうなると読む気が薄れるというか、もう読んでいる気にもならない。ちょっとだけ進歩して一段階上になると、どかんと固められた説明は全体にばらけて流れの中に挿入される。うるさいけど、まあ、読めなくはない。しかしちょこちょこうっとうしい説明でテンポが悪い。さらに改良をくわえてもう一段階進歩されば、やっと不要な独自情報の説明は薄れてシーンだけで表現されていく。ああ、いい感じ。苦痛なく読める。イメージしやすい。色々分かる。
――なのだろうけど、どうにもうまく上の段階にいけない。さすがにシナリオ形式みたいな冒頭説明どっかんはやらないけれど、都度の説明は多いので必死にぼかそうと努めている。テンポが悪い云々より「何でこんなことまで説明してるの?」と思うわけで、徹底的に除去しているわけだ。ところが、説明を除去していくと今度は必要な説明まで除去しかねない。たとえば、次の要素が含まれたお話を書こうとしたら相当厄介だろうなあと。

  • 四人一組のグループが8箇所に指定された空き缶を蹴りにいく。
  • 防衛側は四人一組で各ポイントにそれぞれ守るなり、蹴りに行く側を見つけて捕まえる。
  • 夜明け開始で定刻(日没)までに蹴る側が八箇所蹴れなかったら負け。
  • 当然、蹴る側が定刻までに捕まったら負け。
  • 一箇所蹴ると蹴るまでに捕まっていた人物は開放される。
  • 捕まえる条件は捕まえる側が蹴る人間を五秒接触していることである。

缶けりのあれ。鉄腕ダッシュの百人デカのあれ。
これを上手に書けるのだろうかと思うと、うーんとなってしまう。そもそも「何でそんな遊び」をするのやら、「遊びのルール」やら、何やらを説いていくのは面白くない。おまけに「遊びのルール」を見せるのはやっぱり遊んでいるところを見せたほうが分かるのだろうとかあれやこれや思うことはある。盛大にある。ここに邪気眼の妙な要素を追加するとさらにさらに必要な事前知識は肥大化していく。「何で『邪気眼の要素』があるの?」ということまでも書き連ねたくなる。登場する人物に関する情報はまだ加えていないのに、「あーややこしいなー」と考えてしまう。
別にFTでもSFでも何でも置き換えられる。設定を作りこむことと知っているべき項目を増やしていくことはまったく別だよなあと再認識した。
もっといえば身近な遊び一つを物語に組み込むってのは難しいよー、とも。
ただ、私が知る中でこういった遊びが多かったので書くことに含めてしまうのはしごく妥当だった。他の分野を見ていて、ボードゲームにやたら取り組んだのでも他の芸術分野に取り組んだわけでもない。私にとって邪気眼の異能ほにゃららは遊びに追加する要素なのかなーに過ぎない。FPSとかサバイバルゲームよりかは、こういった誰もが通る簡単な遊びに鬼のように戦術的にごねごねしているほうがことさら面白いよなあとも。
RPGっぽいお話がラノベには多いよーと入り込んでからもう7年も8年も経って「なんだろーかねー」と思う。それでもまた組みなおすと思う。
閑話休題。
こういう要素を何でやるのかなあと思ったら、ただのゲームに選択肢はものすごく少ないからだと思えた。人数はばらせない。ばらしたところであんまり意味がない。DQは毎度毎度固まって動くのが嫌だったし、FFはFFでやたらめったら人物多い割には一本道の入れ替えしかない。お前らもう少し分担しろよと思えたりもした。このあたりの幅の広がりは他で補えたけれど、ソロだったり、やっぱり制約があったり、まああんまり面白くなかったりする。チェスの対戦は必ず一対一であって、一対一対一なるお莫迦な遊びは絶対にない。何でこういうお莫迦なプロパディがないの? とよくよく思っていた。ねとげ然り、MMO然り。現実目線になると「おい誰か偵察いってこい」とかあって「あいつ見つかってやがるよ。俺たち見つかってないけどどうする? アイフル」みたいな幅はあまりない。あったとしてもどこかしらに限界がある。TCGも一対一を基本にしていて、一対二対一とかできなくないような遊びはあっても、やっぱり一対一になりがちで面白くない。二が仲間割れしたら戦力バランスが変わるのでそこを肝にしたりすれば面白いのにとかあんまりやろうとしない。
こういうお遊びは中学時代~高校時代によくやっていたんだけれど、思い出せば妙な遊び方だったなあと思う。自分で好んで決められるのだから、じゃあ遊びの変な仕様を決めたくなるのかもしれない。もう一度戻ってきた場所は群像型の最適な行動を選べるタイプだったと思う。いや、TRPGそうじゃんといわれてもやっぱり無茶はできない。無茶をするのはよほど顔見知りでないと許されないところがある。処理として無理とかあるわけです。
問題は、さてさて、どうやって妙な規格を教え込ませられるかってことなんだろうなあ。

この記事へのトラックバックURL:

http://drupal.cre.jp/trackback/2572


この記事をブックマーク

人気コンテンツ