『荒野に獣慟哭す 9』原作:夢枕獏/漫画:伊藤勢 盛り上がったところで、またもや中断! 残念ではありますが、次か続きを楽しみにしております

 伊藤勢さんの伝奇漫画といえば『斬魔剣伝』にせよ『羅喉伝』にせよ、いいところで中断あるいは未完で終わっている。
 『荒野に獣慟哭す』も、掲載していた雑誌(『マガジンZ』)が廃刊になってしまい、惜しくもこの9巻で中断と相成ってしまった。
 続くかどうかは、読者としてはどうもならんことなので、応援がてら読了報告を。
 この巻のクライマックスは迷企羅(めきら)との戦いだ。伊藤勢さんいつものスターシステムでは羅喉丸役もやってるノフ・エクとティギティギルと共闘しての戦いである。

 伊藤勢さんの漫画に共通する、迷いのない決断と、先を読んだ行動に裏打ちされた力学的なバトルはこの巻も健在。
 加えて、男対女のセメントマッチであるせいか、対迷企羅戦はエロティカルでもある。虎型の肉食獣の形質を備え、身長は2メートルをこえ、体重は300キログラムはありそうな迷企羅が美青年の周平をいたぶり、服をはぎとり、出血、失禁させ、血肉をすすって

「血も肉も、DNAも全部ちょうだい!!!!」

 と叫ぶシーンは、いろいろな意味で危なすぎる。もっとやってください……と言いたいところだが、この先があるかどうかは、未定である。

 もし、続かずに次をいくというのであれば、今度こそ、戦国末期の秘境探検伝奇漫画をぜひぜひ。伊藤勢さん描くシャムの日本人街とかはぜひ見てみたいものである。

Cover image

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