【作品】三題噺(カレンダー、ポロシャツ、目薬)

mixiのライトノベル作家志望コミュにて、三題噺をやりませんか、というトピックがありまして。
そこに投稿したものを、こちらにも転載します。

お題は、【カレンダー、ポロシャツ、目薬】です。

*-*-*-*-*-*

「もう連休も中日だよ。どっか行こうよ。」
 そういって小さなカレンダーを手にしなだれかかってくるミカを、ぼくはめんどくさそうに押しやった。
「どっかったって、どこ行っても人だらけだぞ。疲れるだけさ。」
 ぼくがそう言うとミカは不満そうにぷぅとほほを膨らませ、はいはいわかりましたよーだ、なんて拗ねる。
 そういう仕草が妙にかわいくて、ぼくはつい意地悪を言うのだ。
 ミカも、そのことはよく承知している。
 だから、ぼくたちは4年間、大したケンカもしないでやってきた。
 今回もきっとそうなのだ。ぼくは、結局ミカの望み通りに動いてしまうのだ。
 だって、愛してるんだもの、なんてね。

 少し気を変えて、誕生日にミカが買ってくれたポロシャツを着こみながら、夜はちょっと美味い酒でも飲もうか、なんて誘ってみる。
 ミカの顔がぱぁっと輝く。
 久しぶりに、ミカと出会ったあの店に行こう。
 そう考えて、あの日からカバンに入れっぱなしの目薬をそっと指で確かめた。

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