印象記:仮面ライダーW「ビギンズナイト」は、傑作♪
仮面ライダーWの、EPISODE0「ビギンズナイト」を、アタシは楽しみにしてた。
“EPISODE0”って、要するに「誕生秘話」のことだから、楽しみじゃん♪
観ても、期待は裏切られなかった☆ しかも、予想を大きく越える面白さ♪
鳴海壮吉(演者=吉川晃司さん)と、仮面ライダースカルは、渋くてカッコイイ☆
それに、翔太郎(演者=桐山漣さん)は、思ってたより泣かせる奴だった。
自分の失態が原因で死んでしまった“おやっさん”に恥じないようにと、ちょっと背伸びはしてるけど、実は健気に頑張ってた。
さらに、フィリップ(演者=菅田将暉さん)は、思ってたより覚悟を秘めてる奴だった。
死の前の鳴海壮吉に、示された道を歩もうと、知識ヲタクでヒッキーだけど、ヒッキーなりの覚悟をしっかり秘めてたのだった。
「ビギンズナイト」では、そんなフィリップが、翔太郎を再起させる。
蘇った壮吉に叩きのめされた翔太郎は、尻尾を巻くみたいに「探偵を止める」とか言い出しちゃってたのだ。
「半熟には、帽子は似合わねぇって、言ったよな。翔太郎……」
「……おやっさん」
打ちのめされた翔太郎に、フィリップは、あの夜--2人が、はじめて仮面ライダーWに変身した「ビギンズナイト」に、告げたのと同じ言葉で問いかける。
「悪魔と相乗りする勇気、あるかな?」
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「ビギンズナイト」の出来事が、初めて描かれたのは、『仮面ライダーW』第1話「Wの検索/探偵は二人で一人」のアーバン・パートでのこと。
(ちなみに、劇中で「ビギンズナイト」って言葉が、はじめて使われたのは、第9話「Sな戦慄/メイド探偵は見た!」でのフィリップのセリフ。この回は、柴崎貴行監督が、三条陸さんの脚本で撮った回)
威嚇するように響く警報。夜闇に黒々とシルエットを滲ませる高層ビルの壁面に、張り付くように近接して飛ぶ戦闘ヘリ。
襲い来るドーパントから逃れても、ヘリから機銃掃射を浴びせられる2人。
「悪魔と相乗りする勇気、あるかな?」
そして、変身。弾かれたタブー・ドーパントの光球弾が、あたりを炎上させる。燃えあがる炎を背に、揺らめくシルエットを身にまとわらせたWが立つ。無言の仮面にはめ込まれた赤い複眼が、すべてを映し出していた。
ガラスをぶち破って吹き込むバック・ファイアの突風。巻き込まれた、ヘリは壁面に激突炎上。落下していく残骸。
きしむ音と共に倒壊する設備から、退避するタブー。一際大きな爆発が闇の内に噴出し、ビルの壁面を紅く浮き立たせていった。
ライダーWのOP画像に連なる、夜と闇と、暴力の雰囲気で彩られたシーンだ。けれど、第1話は、本編に入ると、ガラリと転調。コミカルなハーフ・ボイルド探偵と、ちょっとスカした変身ヒーローの物語に転じていく。
こ・れ・は、何かあるはずよねぇ……、と思ったのだわ。だって第1話は、田崎龍太監督に、脚本は三条陸さんなんだもーん。
この取り合わせは、もちろん、映画「仮面ライダー×仮面ライダー」の「ビギンズナイト」パートと同じ☆
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例えば、フィリップが軟禁されてた、“組織”の拠点ビルが風都の本土から離れた小島に建ってたなんて、TVの方の第1話では、わかんなかった。
映画で「ビギンズナイト」観たら、「そ、そうだったのね(!!)」状態(笑)。
半ば焼け崩れて放棄された(らしい)廃墟。「ビギンズナイト」の夜、“おやっさん(鳴海壮吉)”が倒れたビルの廃墟前に、打ちのめされた翔太郎がたたずむ。これが結構、絵になってる♪
背後に現れるフィリップに、翔太郎は、跡を着けてきたのか? とか問う。
まさか、と目線で指された先の磯辺には、ハードタービュラーが。こんな時に君の行くとこくらいわかる、とかなんとか言うフィリップ。
--この辺、記憶で書いてるから、細かなセリフ回しとか違ってるだろうけど「だいたい、こんな感じ」ってことで(笑)。
ネタバレさせて書くとこもありますけど。
だいじょぉぶ☆
「ビギンズナイト」の映画は、いいとこ満載だから。これくらいの長さの印象記で語り尽くせるような、薄い中身じゃぁない。
それにもちろん、1番いいあたりは、はずして書きます。
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さて、廃墟の前での2人の会話は、自然と「ビギンズナイト」の夜の出来事が話題になっていく。
あの夜、鳴海壮吉は、“組織”が秘密裏にガイアメモリ製造拠点にしてたビルへ潜入した。
惑星全体の情報に匹敵する知識を持つ天才少年が拘束され、メモリ製造に協力させられている。それを助け出してほしい、という依頼だ、と壮吉。ガイアメモリを作るなんて、悪魔みたいな小僧だ、と翔太郎。
勝手について行ってたらしい翔太郎は、「何があっても、俺の命令に従え」と言われて、「こんな時まで説教かよ」と、むくれた。
「こんな時、だからこそだ」と、壮吉。
「わかったよ」と渋々応えた翔太郎に、では、早速命令だ、と、WドライバーとWのメモリセットを収めたケースを預けた壮吉。
「これを持って、ここから一歩も動くな」。
その時、潜入した2人の居所は、すでに概ね掴まれてたのだった。
「出てらっしゃい、ネズミさん」
嘲笑するタブー・ドーパントの前に、ゆったりと立つ壮吉。
「仕事にガイアメモリを使うのは、ポリシーじゃねぇんだが……。止むをえんようだな」と、スカルのメモリを構える。
「ロストドライバー!?」、壮吉が装着するベルトに驚くタブー。
「変身っ」
「!! おやっさんが、仮面ライダースカルだったなんて!?」
「さあ、お前の罪を数えろ」
「どうして、お前が、ロストドライバーをっ!?」
この短く濃密なシーンだけで、色んなことがわかるし、もっと色々な謎も浮かんじゃう♪
まず、翔太郎は、仮面ライダースカルのことを少なくとも噂話くらいは聞いてたわけよね。けど、探偵助手を気取って壮吉につきまとってたくせに、師匠が、スカルの正体だって、この時まで知らなかった。
鳴海壮吉は、慎重に、自分がスカルに変身することを隠してたはず、ってことになる。
タブー・ドーパントが、ロストドライバーに驚く様子も、気になる。ロストドライバーとミュージアムの関係が示唆されるから。あるいは、ロストドライバーが壮吉に渡った経緯と、フィリップ救出の依頼人との間にも、何か接点があった気もするのだわ。
そうしたあれこれが織り込まれたシーンだけど。
1番カッコイイのは「仕事に、ガイアメモリを使うのは、ポリシーじゃねぇんだが……。止むをえんようだな」。ズギューン☆ と、来ました♪ し・ぶ・い、渋すぎるっ☆
仮面ライダーって、本来は、自分の正体を仮面に隠して戦わざるを得ない立場で、孤独の陰に彩られたヒーロー。今風じゃぁないのかもしれないけど、仮面ライダースカルは、とても仮面ライダーらしくていい♪
後ね、「さあ、お前の罪を数えろ」も、壮吉さんの中年バージョンは渋くてス・テ・キ。もー、アタシ、めろめろ(笑)。
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それは、さておき。
ふらふらと通路を歩いてくフィリップを目にした翔太郎は、壮吉の言いつけを破って、跡を着けてっちゃった。
結局、この翔太郎の無謀さは、銃弾に壮吉が倒れる展開の遠因になっていく。
アタシはこれまで、TV版本編の翔太郎のこと、ちょっと自罰的みたいに思ってた。
鳴海壮吉の死を、娘の亜樹子(演者=山本ひかるさん)に言い出せずにいる様子のことね。頭では言った方がいいとわかってるのに、言い出せないでいるじゃん。
つまり、それって、1人では背負い込めるわけもないとこまで、闇雲に責任を背負い込もうとしてる、青年風の潔癖さ、みたいに受け止めてた。
実は、「ビギンズナイト」を観た後でも、今の翔太郎に、そんな面もあるって感知は、あまり変わってない。けれど、翔太郎が自分を責める事情が、想像してたより、ずっと深かったことは、わかったのだわ。
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ちょっと間をハショって、翔太郎とフィリップが初めて出会うとこ(このシーンもいい♪)とかは、跳ばすと。
物語は、TV版第1話のアーバン・パートでも描かれた場面に進んでく。
青白い蛍光に包まれながら、薄目を開くフィリップ。
ツーフロアくらいぶち抜いてる? って感じの広い屋内空間。設置されてる巨大装置に向かって、鳴海壮吉が片脚を引きずるようにして、フロアを横切っていく。
手を差し伸べる壮吉に応じるように、装置が発す光のスクリーン内で、拘束されたフィリップも片手を差し出す。
威嚇するように鳴り響く警報。夜闇に黒々とシルエットを滲ませる高層ビルに、張り付くように近接飛行する戦闘ヘリ。
ヘリからのライトに照らされながら、駆け寄る翔太郎に、壮吉はフィリップを預ける。フィリップに肩を貸す翔太郎を先に進ませ、少し後を行く壮吉。
銃撃音。
転がる帽子。
フィリップを放り出し、倒れた壮吉に駆け寄る翔太郎。
塗れた手で拾った帽子を、両膝をついてる翔太郎に被せる壮吉。
--と、ここまでは、第1話のアーバン・パートでも描かれたのと同様の流れなんだけど。
帽子を被らされた翔太郎は、壮吉をみつめながら、力弱く首を振る感じで。
「無理だよ……。まだ、帽子は早い、半熟だって、言ったじゃねぇか……」
「似合うおとこに、なれ……」
「おやっさん……」
「あの子を頼む……」
「おやっさぁぁぁんんんん」
--記憶で書いてますから。細かな前後関係とか、ちょっと違うかもしれない。
でも、「(帽子が)似合うおとこに、なれ……」ここの鳴海壮吉の笑顔がいい♪
いい男って、ひとを安心させるような笑顔で笑うのよね。もう、1度に3連発くらい、“ズギューン☆”が来ちゃった(笑)。
翔太郎の方の感情も、ビンビン伝わってくる名シーン☆
そして、床をぶち抜いて、タブー・ドーパントが襲来。逃げる先で、機銃掃射を浴びせられる生身の2人。
「悪魔と相乗りする勇気、あるかな?」。フィリップのリードに応じて、わけもわからない感じで、絶叫する翔太郎が、メモリーをドライバーに挿す。
こうして、2人は、はじめてWに変身したのだった。
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「俺には、やっぱり無理だったんだ」廃墟の前で、ボソリとした感じの言葉を口にする翔太郎。
そんな翔太郎に、フィリップは「君の知らない、もう1つの『ビギンズナイト』のこと」を語りだす。
それは、光のスクリーンの内で拘束されてたフィリップに向かって、鳴海壮吉が手を差し伸べた時のこと。フィリップが差し出した掌が、光のスクリーンを挟んで、壮吉の掌に重ねられると、壮吉は、「ほしの本棚」のイメージ空間にシンクロしていた。
「お前は今まで、1つでも自分で決めて、何かをしたことがあるか?」
本棚に身を寄せるようにして膝を抱え込んでいた少年に、壮吉は語りかけた。弱々しく首を振るフィリップ。
「それがお前の罪だ」
「……ぼくの、つみ……」
「お前は、まず、自分の意思でこの牢獄を出ろ。そして、自由になって自分の罪を償うんだ」
で、廃墟の前でフィリップが「自分の意思で、愚かな選択をしたことが君の罪だ」だっけな? なんか、そんな意味のことを翔太郎に言うのね。振り返る翔太郎に、さらに続ける。
「そして、自分の意思では何1つ決めなかったことが、ボクの罪だ。
それが、僕らがWになった理由だろ」
「僕たちは、2人で1人の探偵だから」
--もうこの辺は、セリフの細かな言い回しや前後関係は、かなり怪しい(苦笑)んだけど。
会話の流れや脈絡は、たっしか、こんなんだったと思うのだわー。
それとも、フィリップの「僕たちは、2人で1人の探偵だから」は、もっと後のシーンだっけなー?? もし、そうだったら、強すぎる印象に、記憶がかく乱されたってことで許してね。
どっちにしても、「ビギンズナイト」のフィリップの「僕たちは、2人で1人の探偵だから」には、アタシすっごくビックリさせられた。
ただ上辺だけ格好をつけただけの、スカしたセリフじゃぁなかったのねー(!!)。それなりの覚悟を込めたフレーズだったのだわ。と、バシっと、印象に焼きついちゃったのです。
そーだったんだー、フィリップくん、そんなこと思いながらWやってたんだー。
自分のこと「悪魔」とか自称するキミのこと、アタシ、スカした子だわ(笑)くらいに思ってたんだけど。
ゃー、これはお姉ぃさんが悪かった♪ ごめんっ!!
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「翔太郎。あの日と同じ言葉で、もう1度訊くよ」と、フィリップ。
「悪魔と相乗りする勇気、あるかな?」
こうして、あの「ビギンズナイト」の夜のことを、初めて言葉にして語り合ったのだろう2人は、ハードタビュラーのタンデムで、風都に戻って行く。依頼人と、蘇った鳴海壮吉=仮面ライダースカルとが待つ、街へと。
蘇ったスカルとWの再戦は、もちろん「ビギンズナイト」のクライマックス。
観てのお楽しみ♪
あの夜のことだって、あれこれネタバレはさせたけど。ハショって書いてないとこは、まだまだある。
「ビギンズナイト」の映画は、ともかくいいとこ満載だから☆ 書ききれるもんじゃぁないのだけれど。
この印象記は、「ビギンズナイト」がどんな傑作か、どんないいとこが観れるか、少なくともTV版のWを観てる人には、なんとか伝えたい、と思って書いてみました。
「ビギンズナイト」は、傑作な『仮面ライダーW』の番外編誕生秘話なのだわ。
つまり、「ビギンズナイト」を観なくても、これから先のWの放映、差しさわりなく楽しめるだろう、と思う。だから番外編なんだけど。
けれど、「ビギンズナイト」も観た方が、W本編の味わいも深くなる、そんな誕生秘話☆
ホントかなー? とか思ったら、とりあえず、騙されたと思ってもいいから、劇場に行ってみてちょーだい♪
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いよいよ、『仮面ライダーW』のDVDが発売間近♪
オンエア中のTV番組でも、最近プレゼントの告知が流れ出したから。観てる人は、みんなご存知だけど。
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