『這いよれ! ニャル子さん 1~3』逢空万太 「いつもニコニコあなたの隣に這い寄る混沌、ニャルラトホテプです」ホラーに見せかけたSFネタ満載のユーモア小説
ホラーの世界遺産、クトゥルフ神話。
みんな大好き、クトゥルフ神話。
SANと言えばサニティ(正気度)のことだと、『クトゥルフの呼び声』をプレイしたことのない人でも知ってる人がいるくらい、クトゥルフ神話はネタにされやすい。
ところで、SANネタで言うと、『太陽戦隊サンバルカン』の替え歌を思い出す人も多かろう。このdrupalブログは歌詞禁止で替え歌も禁止であるからここには出さないが、「ほら、サンとSANをかけるんだよ」と言えば、なんとなくおわかりいただけるだろう。
「お前にSANが救えるかっ!」
……言ってみたかっただけです。これがツィッター脳というものか。
なお、どうでもいいことながら、『太陽戦隊サンバルカン』の替え歌には、あの『愛国戦隊大日本』の主題歌もある。いじりやすい歌というのはあるものだ。
すごい勢いで『這いよれ! ニャル子さん』から遠ざかっているが、この小説、読むまでは私もクトゥルフネタをお馬鹿に処理してるのだろうなぁ、と思っていた。そしてそれはおおむね事実であるのだが。
むしろ、この作品、SFネタが多くないですか?
地球に宇宙人が来ているが、未開惑星の地球人に知られないように正体を隠すとか、保護惑星扱いになっているとかは、これはもう、1950年代の『SFの黄金時代』でも手あかが付くほどに登場したネタである。
そういえば、昔、『ウルトラQ』という作品のMADで「地球には昔から大勢の宇宙人が正体を隠して暮らしていました。あの人も、あの人も、あの人も……」で、モロボシ・ダンとかミンキーモモとか総裁Xとかが出るのがあったが、これなどVHSだのベータだののビデオとカセットテープレコーダーを駆使してた時代のMAD作品である。
さて、話を戻して『這いよれ! ニャル子さん』だが、この作品はそういうメタなネタを含め、クトゥルフネタ、SFネタを満載したユーモア系小説である。たまにシリアス風味の場面が入ることもあるが、おおむね「どうしようもない」ネタが次から次へと怒濤のごとく押し寄せてくるので、読者としては「うひ、うひひ、うひひひひひひ」とSANが減って一時狂気にはいってそうなダメな笑いをもらしながら、こっそりと楽しむのが吉というものである。
3巻で、これまで伏線だけ張っていた皆川亮二さんの『ARMS』的なお母ちゃん(お父ちゃんもきっとそうだ)が登場した。さてこれからどんなずっこけバトル展開があるか、ぬるくゆるく楽しみにしていきたい。
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