OtND 0x04 判定の回数
多くのTRPGでは、判定の回数が規定されていない。
そもそも「シナリオの長さ」が規定されているゲーム自体がまだ少ないというのもある。これは、TRPGが「なんでもできる」ゲームだった時代の名残りだ。
初期のTRPGでは、シナリオにある問題を解決するための「ルール」自体が規定されていなかった。このため、問題解決に至る確たる情報を得るために、「シナリオ上規定されている(またはGMの頭の中でだけ決定している)」当たりくじを引くまでひたすらゲーム内世界を歩き回り、無駄に判定を積み重ねるしかなかった。
それはそれで実に牧歌的な光景ではあるのだが、GMにもプレーヤーにも負担が大きく、昨今ではあまりこういうアプローチは取られない。とはいえ、実際にゲーム内の世界を歩き回っているという感覚は、この時代のゲームにしか得られないものではある。
話を元に戻そう。
プレーヤーが行動選択において優れた意思決定をするためには、行動がもたらすリスクとリターンが明確に規定されていなければならない。
21世紀に入って、TRPGのルールでは「行動の結果」が次第に明確化されるようになった。これは、第3回で述べた「判定の失敗率」を抑制する試みと歩みを同じくしているように思う。
1セッション中に回数が規定されているリソースを効果的に運用するためには、自分が行おうとしている行動の結果がどうなるか、きちんと把握している必要がある。
リソースの効果的な運用には、もうひとつ、冒頭で述べた「判定の回数」も問題になる。つまり、「いつゲームが終わるのか」が分かっていないと、プレーヤーは「いつリソースをつぎ込んで良いのか」が分からないのである。
この問題を解決するため、いわゆる「ラスボス戦」という概念が生まれた(ゲームをいくつかのステージに分けて管理する方法も、意図する所は同じことである)。ラスボス戦(あるいはそれに直接つながる情報)であれば、プレーヤーは後顧の憂い無くリソースをつぎ込むことができるのだ。
ただし、これはこれでまた別の問題をもたらすことになる。
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