2009年の読書とか、ふりかえり
2009年、年間を通じての読書とかをふりかえって自己評価してみる。
色々な身辺事情もあって、かなり遅い整理になった。断片的な記録をみながら、記憶を再構成していくことになる。
乱暴に要約すると、2009年の読書とかは、『1Q84』と仮面ライダーに偏った1年になった(笑)。
小説類は『1Q84』を中心に、村上春樹作品の再読メイン。小説以外の読書も、関連の批評書読みなどがメインになった。
仮面ライダーに偏ったというのは、まずは『仮面ライダーディケイド』で、東映さんの情宣戦略に半ば以上わかっててノちゃった(笑)。けれど、秋からはじまった次番組『仮面ライダーW』が、期待していた以上に面白いとゆーことで。ディケイドの末期から、ノッタもん勝ちのノリノリで来てる。バカとも言うだろうけど(笑)。
◎小説
2009年は、5月に刊行された『1Q84』に、大きく偏った読書が続いた。
アタシは、村上小説のいい読者ではない。
長編はそれなりに読んできたつもりだけど。
例えば、短編集だと、3冊読めば、2、3本は、「??」と思う作品にぶちあたる。
あるいは『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』は、初読したとき、細かな不満点はあっても、トータルでは気に入った。けれど『ノルウェイの森』を最初読んだ時は、「話題作だし読んどくか」くらいの軽いノリだった。
そんなアタシが、腰を据えて村上作品を読むようになったのは、実は、フィクション作品ではなく『アンダーグラウンド』『約束された場所で』を読んでからのこと。
もう、かれこれ10年以上前のことになっちゃうわけだけど。この2冊は、刊行直後にハードカバーで買って読み、何度か読み、文庫版も買って再読して、さらに再読を重ねた。
そういうわけで『1Q84』は、待望の作品だった。それで、こだわって読んでる。
同じようなこだわりで『1Q84』を読んでる人は、アタシ以外にもいるはずだけど。
ともかく、そんなわけで『1Q84』は、刊行後間もなく買って読んだ。
いわゆる“すとーりー”、アタシが言う「お話」の相は面白い。退屈なエンタメなんか霞む面白さだ。
(この際はっきり書いとくと、世間で“すとーりー”と言って取りざたされるのは、ほとんどの場合、表層の筋展開にすぎないことが多い。要するに「お話」だ)
けれど、含意も含めた相まで『1Q84』を読見込んでくと、どうしても腑に落ちないものが大きくで、何度も読み返してる。
『1Q84』のBOOK1、BOOK2を通して、作者が描き出してる宗教的信憑についての批評的な像は、アタシなりにわかるつもり。すごく大づかみなわかり方だけど。ただ、その像の図柄を追っていくと、細かなところで迷路に迷い込むような困惑感が根深い。
『ねじまき鳥クロニクル』や『少年カフカ』を読んだ時は、こんな困惑感は抱かなかった。あるいは『神の子どもたちはみな踊る』を読んだ時も。
結局、アタシの『1Q84』読書は、2010年の春に刊行が予定されてるBOOK3を待つ形になってるけれど。BOOK1、BOOK2の評価は、総論肯定。
BOOK1、BOOK2を、2009年に何度か読み返した形だけど。各論にあたるような部分では、2、3小さくない疑問を抱いたままできてる。
他の雑記記事でもメモ書き的に記しているけれど、大きな疑問としては「BOOK2終盤での青豆の選択が腑に落ちない」、「偶数章の物語でアザミ(戎野アザミ)が名のみ言及されるだけなのは何故か?」、この2つが、どうしても釈然としないで来てる。
もちろん、いろいろ思うところもあるのだけれど。今2も今3も、スッキリ整理できずにいる。
そんなわけで、2009年は、村上小説の過去作品を読み返しては、『1Q84』を再読するって読書がメインになった。
小説以外の読書も、なんらかのリンクで、『1Q84』の読み込みに関わるような批評本とか評論とかばかりになった1年でした。
副効果として、少しは村上作品が「読める」ようになってきたらしい(笑)。
例えば短編集『TVピープル』って、アタシにはさっぱりわけのわからない作品の多い作品集だった。つまり、「3冊春樹の短編集を読めば、2、3本はぶちあたる『??』と思う作品」ばかりが集められたような作品集だった(笑)んだけど。
ちょっと前に読み返してみたら、各作品に対する好き嫌いとは別に、アタシなりに読めるような手応えは感じた。好き嫌いは別にして、作家性としてはわかるみたいなことだけど。
(好き嫌いで言ったら、アタシは『TVピープル』に収められたような作品より、『スプートニクの恋人』みたいな作品の方が好きだな)
つまりは、村上春樹って作家の作家性について、自分なりのイメージを少しずつ整理してるところ。
◎マンガ
四半期ごとの自己評価でも書いてるけど。2009年は、マンガは、ほぼ、アタシ的レギュラー・タイトルを読んでる程度。
一条ゆかりさんの『プライド』、浦沢直樹さんの『BILLY BAT』、立原あゆみさんの『仁義S』、ひぐちアサさんの『おおきく振りかぶって』。
そして、冨樫義博さんの『HUNTER×HUNTER』も、アタシ的レギュラー・タイトル。これは2009年は師走の12月末に新刊が一冊(27巻)出ただけだったけれど(苦笑)。でも、面白いけど。
他に、6月末付けで最終巻(8巻)が刊行され完結した、浦沢直樹×手塚治虫の『PLUTO』も傑作。
ふりかえってみると、2009年のマンガ読書は『PLUTO』完結と、『プライド』完結に挟まれたって印象が色濃くなっちゃってる。
『プライド』の完結は、厳密には2010年年頭に発行された「コーラス」2月号なんですけど。年内後半の雑誌掲載分は、もう、終わる流れで。どんな形で終幕を迎えるのか、毎月そればかりが気になっちゃった(苦笑)。
つまり、「ふりかえってみての印象」ってのは、こういうこと。細かくみてけば、その時その時「あ、面白いじゃーん」ってマンガは、もちろん他にもみてるけど。年間を通してふりかえると、上にあげたような諸作の方から思い出されるし、その他の作品の印象は、アタシのなかでは霞んでみえる、そーゆー印象ってこと。
そんな中で、『PLUTO』『プライド』に挟まれつつ、霞まない印象(読後感)を与えてくれた作品の筆頭は、月刊「アフタヌーン」掲載中の『おおきく振りかぶって』。
この連載については、第4四半期のふりかえりにちょっと詳しく記したけれど。「アフタヌーン」の2009年12月号掲載分(連載の第74回「準決勝8」)がよかった♪ 長い物語の小さくなく節目になってて。読まされる回だ☆
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◎アニメなど
これも、第4四半期のふりかえりにも書いてるけど。アニメとか映像ドラマとかは、2009年は、ともかく仮面ライダーだった(笑)。
仮面ライダー以外は、と言うと、終盤が2010年年初にもなだれ込んだけれど『侍戦隊シンケンジャー』が、これは凄かった♪ 後は、『マクロスF』も面白いよね。
『侍戦隊シンケンジャー』の脚本メイン・ライター、小林靖子って才能は、アタシには謎が多い。ともかく面白いんだから、謎があろうとなかろうと構わないんだけど。
『仮面ライダー龍騎』みたいな作品と『仮面ライダー電王』みたいな作品と、どちらもこなせるってのは、まだわかる。「シンケンジャー」みたいな作品と『キャシャーンSins』みたいな作品と、どっちもやれちゃう、ってのは、どんたけ柔軟なのか? ご本人の頭の中、どうなってんのかしら??
そのくせ、どれを観ても、小林脚本らしさ、ってゆーのは、はっきり感じられる。ここが基本的に凄いとこ。
ともかく、いいスタッフと小林脚本が、ガッツリ組み合った感じの作品は凄い。アタシとしては『劇場版 さらば仮面ライダー電王 ファイナル・カウントダウン』、『キャシャーンSins』、そして『侍戦隊シンケンジャー』を、小林脚本ならではの凄いタイトルとして挙げたい。
「シンケンジャー」のことを書きはじめると、長くなる。ここで、自分用備忘メモとして記しとくと。
「善悪を問わず、様々に男らしいとしか言いようのない男性キャラの言動を、アナクロになることもふまえた上で正面突破で描く」のが得意だし、大好きな小林靖子だけど。
そんな中で、「シンケンジャー」の薄皮太夫や、「Sins」のレダは面白い。小林靖子って才能を読解してくときに、特異点として活用できそうな面白さを、どちらの女性キャラも体現してると思う。
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