ひぐちアサ、著、『おおきく振りかぶって』(1巻、2巻):1年生だけの高校野球部、スタートす☆
『おおきく振りかぶって』は、ひぐちアサさん作の、高校野球を描くマンガ作品。
部員が1年生だけの新設高校野球部を描く物語を、ご存知の方も多いでしょう。
月刊「アフタヌーン」掲載作。現在、コミックス版が13巻まで刊行されてて、近く14巻も刊行予定。
それでも、まだ、未読、未見の方を想定して、ご紹介したいと思います。
この春から、第2期アニメがテレビ放映されるそうですし。
(第2期アニメは、キー局のTBSでは、4月1日の深夜から放送開始予定♪ 第1期アニメは、単行本第1巻~第8巻で描かれた物語のアニメ化でした)
まずは、コミックス単行本の、1巻、2巻をご紹介♪
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(『おおきく振りかぶって』1巻、2巻、書影)
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◎1年生だけの新生野球部の物語
『おおきく振りかぶって』は、埼玉県の県立西浦高校で、新たに活動を開始する硬式野球部の物語。
コミックスの1巻、2巻では、1年生だけ10人の選手での硬式野球部のスタート、GWの合宿と初の練習試合。そして、夏の高校野球の県大会参加に向けて、練習に励む様子が描かれる。
面白いとこ、いいとこが、いぃ~っぱい詰まった『おおきく振りかぶって』。
まずは、主人公格の三橋くん(三橋廉)をはじめ、多彩なキャラの個性が活き活きと描かれてるとこがいい♪
1年生だけの西浦野球部のキャラクターたちは、それぞれに、年相応に子供っぽいところもある個性が、子供っぽさも含めて活き活き描かれてる。
それぞれのキャラが、カッコワルイとこも、カッコイイとこも、丸ごと描かれてて、そこがいい。
そして、「モモカン」とあだ名されることになる若き女監督(百枝まりあ、23歳)が、部員たちと野球をしながら、年長者として見守り、あえて口出しを控えたり、ここぞと言うところで口を挟んだりする様子もいいのだわ。
そんな監督と部員たちをサポートするシガポ(志賀先生)や、マネジの千代ちゃん(篠岡千代)などなどもいる。
それぞれのキャラが、自分にできることに、一所懸命励んでいくドラマが、さわやかです。
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西浦高校には、昔、軟式野球部があったけど、物語がはじまる前の数年間は、事実上の休部状態が続いてたらしい。はっきりは描かれてないけど、多分、部員ゼロの年が続いたのでしょう。
で、物語が始められるのは、硬式野球部として新たに立ち上げられ、高野連加盟などの手続きが済まされた次の年の春、新入学時期の直後から。そういうわけで、1年生だけの選手10名と、やっぱり1年生の女子マネジ(マネージャー)1名を勧誘するのは、軟式時代のOGで監督を任された百枝まりあ(モモカン)と、顧問教師の志賀先生(シガポ)。
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登場する多彩なキャラの描写について言えば、例えば、西浦チームのナンバー1選手、4番サードの田島くん(田島悠一郎)。
小柄だけど、抜群の運動能力と野生の勘のような野球センスを持つ彼を、モモカンも、他の部員たちも、ナンバーワンと認めるようになっていく。田島くんは、グラウンドで野球やってると、ともかくカッコイイ♪
けど普段は、ランニングでかいた汗が気持ち悪いとか言って、グラウンドで丸裸になろうとしたり(苦笑)、女子もいる教室で、練習がきついからオナニーの回数が減ったとか、大声で話したり(笑)。デリカシーが無いキャラではないんだけど、ともかくお子様で、読者的には微笑ましい。近くにいたら困るけど(笑)。考えてみれば、高校1年生つっても、1巻、2巻の時点では、つい1ヵ月前まで、みんな中学生だったわけで。もちろん個人差はあるでしょうけど。多かれ少なかれ、残してる子供っぽい面も描いてる描写は、とても自然です。
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西浦野球部の主将になる花井くん(花井梓)や、正捕手になる阿部くん(阿部隆也)は、部員たちの間では、比較的大人っぽい感じだけど。それも「年の割には、大人っぽい」のだわ。そーゆー微妙な感じも描かれてる。これが、他校の野球部にいる3年生だと、もう大人ってゆーか、すごく青年らしいキャラもちゃんと登場して。そうしたささやかな個人差が、きめ細かく描かれるとこが、『おおきく振りかぶって』の色んな魅力を下支えしてます。
アタシ(紹介者)が思うには、1年生だけの野球部って設定で、作中から、部員間の先輩後輩関係がはぶかれてるので、かえって、年相応の子供っぽさ(子供っぽい面)も含めた個性が、活き活き描かれてると思えます。
他校野球部の2年生や3年生との対照描写は、西浦野球部内のキャラ個性描写がある程度伝わってから、はじまる感じですし。
経験と熱意とで、部員たちの個性を活かし、やる気を引き出していくモモカンとの関わりもいい描写が重ねられていく。
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◎弱気なピッチャー三橋くんと、ゴーマンキャッチャー阿部くんの出会い
そんな西浦野球部員の内で、一際、個性が際立つのが、正投手になる三橋くん。
三橋くんは、気弱でビビリで、自信がなく優柔不断で卑屈。言語不明瞭なうえ、よく挙動不審になる。
とり得は、ともかくピッチングが好きなことと、ピッチャーズ・マウンドへの執着心。マウンドの上では、普段のビビリからは想像できないくらい、ふんばる。
三橋くんは、努力は人一倍する子なんだけど、我流の無茶なトレーニングも重ねてきてて。球速は遅いけど、異様に精確なコントロールを身につけてます。
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三橋くんは、中学時代は、群馬の私立校、三星学園に通ってたけど、属してた野球部で孤立。野球を止めるつもりで三星高等部には進まず、埼玉の公立西浦を受験したのだった。
三橋くんの実家は、埼玉にあるけど、お爺さんは、群馬の三星学園の理事さん。結構経営権も握ってるのかもしれない(??)。授業料が安くなるとか親に言われ、三星に通ってた三橋くん。野球部では、“実力もないのにヒイキで正投手を任せられてる”と、目され、孤立しちゃってたのだった。
この辺の経緯は、1巻の最後の方から2巻にかけて、明かされていくのですが……。コミック第1巻の冒頭は、自宅の庭で投球練習をしてる三橋くんが、中学野球部の多分部室で交わされた部員たちの会話を回想してるシーンから始まる。
“三橋のヤツ高等部行かねんだって!!”“マジ!?/ヤッター オレ 野球続けよー!”“あのヘロ球と縁 切れるのかー!/あいつ行った先で野球やるかね?”
「やるなら出てかねーだろ/ここでしかレギュラーとれねんだからさ!」マンガの、ずーっと先の方の話になりますけれど、マウンド上の三橋くんの踏ん張りと、普段のオドオドした性格の落差を、ある西浦部員は、中学野球部でシカトされ続けた結果、マウンドの上でしか自分の存在感みたいなものを感じられなかったんじゃぁないか……みたいに思います。セリフはちょっと違うんですけど、そんなふうに思う(もちろんそのキャラは、口にはしないけれど)。三橋くんって、そんな感じのキャラクター。
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さて、中学野球部部室での他の部員たちの会話を、何故か三橋くん本人も聞いて知ってた様子の回想から入る1巻冒頭。回想が途切れると、“--そんなの/わかってる”って、高校入学直後の三橋くん本人が、思う様子につながってく。
「やるなら出てかねーだろ/ここでしかレギュラーとれねんだからさ!」のことを、“--そんなの/わかってる”って思うわけ。“--そんなの”
“わかってる”
“みんな/オレのせいで”
“中学野球/楽しく/なかった/
よね”
“実力/ないし”
“性格/悪いし”
“高校野球部/入ったって”
“ピッチャーやらせて/くれるわけないよ”入学した西浦では、野球部を見るだけのつもりでグラウンドに行く三橋くんだけど、謎のジャージ女(女監督の百枝)に勧誘されちゃう。三橋くんは、優柔不断な上に言語不明瞭(笑)なので、積極的な百枝監督に、グラウンドまで引っ張り出されちゃうのね。
そして、中学時代、地域1と言われるシニア・チームでピッチャーやってた阿部くんに、見出されるのだった。マンガの先の方で「配球オタク」とか呼ばれる阿部くんは、8球ほど三橋くんの球を捕球すると、異様にいいコントロールと、三橋くん独特のクセ球を見抜く。目をキラキラさせながら(笑)、持ち球の球種を尋ねる阿部くんに、「多分…シュート」「スライダーのつもり…」と4種類の球種を告げる三橋くん。
「多分とかつもりとか……/あのさ/投球練習受けたことある?」と尋ねる阿部くんに、真っ赤な顔で、首を横に振る三橋くん。「なるほど」と、クセ球の素性に思い当たる阿部くんだった。----
阿部くんってのも、性格にクセのある子で。三橋くんに「オレが/お前を/ホントのエースにしてやる」とか真顔で言っちゃう。
阿部くんが、三橋くんを巻き込んで、花井くんとの3打席勝負をする直前のことだ。花井くんは、新生野球部が勧誘をしてるグラウンドに来たはいいけど、百枝を見て「監督 女ってありえねー」と、入部を止める口ぶりだった。
勝負を挑まれた花井くん、三橋くんの遅い球(この頃は、球速100キロちょいくらい)を見た後なもんで、「やめるってのが気にくわねーか/でもいいの? 見たカンジでかいの打てちゃうんだけど」と、よゆー。
でも、阿部くんに「でかいの打てるようなら/やめないでって頼むんだけどネ」と、ポーカーフェイスで返され、カッカする花井くん(笑)。そして、3打席勝負のために、サインの確認をする即席バッテリー。ピッチャーズ・マウンドに固執するくせに、自分の実力に自信を持てない三橋くんは、花井くんが中学で4番だったって聞いて「オレのせいで/阿部くんも負ける……」とか、超弱気。そんな三橋くんに、阿部くんが告げるセリフが、「オレが/お前を/ホントのエースにしてやる」。
「オレが/
お前を/
ホントのエースに/してやる」
「そのかわり」
「オレの/
言う通りに/投げろよ」
「首 振る/投手は/
大嫌いなんだ」この3打席勝負も面白いとこだから、是非マンガで読んでほしいけど。勝負は、阿部くんの配球と、三橋くんのクセ球に翻弄された花井くんが、取り乱して、うやむやの内に中断。花井くんは、なしくずし的に新生野球部に加わることになるのでした(笑)。
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花井くんを翻弄する三橋くんのクセ球の正体は、バックスピンが甘い、ストレートもどきの球。
正規の投球練習を受けないで、我流でフォームを作った三橋くんならではの球で、球筋にクセがある。普通の遅いストレートのコースを予想すると、想定する辺りに落ちてこない。それで、選球眼のいい打者ほど、浮くように錯覚しちゃう。
球筋に慣れれば打てる、と解説してくれる阿部くん。別に、昔懐かしい魔球とかの類ではないのね(笑)。「じゃあ/なんでオレは慣れなかったんだよ」と言う花井くんに、打者に慣れさせない配球をした、と阿部くん。三橋くんの、異様に精確なコントロールを活かしてのことだ。
阿部くんが、「投手として/お前は充分魅力的だと思うよ」と三橋くんに言うと、「……オ/オレは/阿部君 が/スゴイん だ/と思う……」と三橋くん。
ニッと笑う阿部くんは、“わかってるじゃないか”と、思う。
この頃の阿部くんは、ちょっとどーよそれ、って思える自己中(苦笑)。“わかってるじゃ/ないか/
オレのリードが/なければ/お前はただ/球の遅いだけの/投手だ/
自分の/力のなさを/よく覚えて/おけよ/
お前は3年間/オレの言う通りに/投げるんだ!”なーんて、思ってる。
結構、腹黒なのよ、阿部くん。最初の頃はね。
まぁ、それなりの腹黒さは、キャッチャーには、向いてる性格なのかもしれないけど(笑)。それにしても、この頃の阿部くんが、ピッチャーを自分の思うままにしたいとか思うほどゴーマンになっちゃってるのは、実は中学代シニア野球のチームでバッテリーを組んだ、投手が理由だった。その投手とは……、それは先の方の話(笑)。ともかく、こんなふうにして、活動をスタートする新生野球部。
乱暴に言っちゃえば、他人の視線を気にしすぎる三橋くんと、他人の気持ちに気づかなすぎる阿部くんの、ちぐはぐなバッテリーの誕生ってあたりが、1巻の最初の1話「ホントのエース」。
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◎女監督のアドバイス
なちぐはぐなとこの多い、三橋-阿部バッテリーだけど。女監督のモモカンは、阿部くんのゴーマン自己中も、三橋くんの阿部くん依存症もちゃんと気づいて、少しずつ、アドバイスを重ね、気づきのきっかけを提供していく。
例えば、GW中に野球部がおこなう合宿でのこと、モモカンは、三橋くんの異様にいいコントロールは、全力投球が出来ていないから可能になってる、と指摘。自ら122キロの速球を披露してみせる。
調整すれば130キロは出せると思う、と自負するから、結構な能力です。
この頃、三橋くんの球速は101キロなんだけど。身長164cmのモモカンは、165cmの三橋くんと比べても、そうは体格、変わらない、と諭す。そして、左手にウェイトを握ったまま投球するよう言って、三橋くんをマウンドにやり、全力投球の疑似体験をさせるモモカン。
この間、不服そうな顔つきの阿部くんに「球威上げるのがいけないこと?」と、モモカン。
「は?」と振り向く阿部くんに、モモカンは「コントロールと変化球だけで何回戦まで行けるの?」と、続けるけど。「行けます/どこまでも」と、阿部くん。
「コントロールと/変化球だけで/何回戦まで/行けるの?」
「行けます/
どこまでも」
「“オレが/リードして/やれば”?」「阿部君は/
捕手をわかってないね」
一方、言われるままに、片手にウェイトを握って、マウンドから投球する三橋くん。体勢を崩して、すっころんじゃうけど。10キロあがった球速に、ビックリ。
モモカンは、「将来的には130キロ台を投げられるよ!」と、にこやかに告げる。
そこに「こんなノーコン使えねェよ!」と、阿部くんは猛反対。モモカンにも、球威をあげるために、フォームをいじれば、制球力が損なわれる、と食い下がる。
この時、モモカンは、一旦、譲歩する感じで「体幹は鍛えてもいいでしょ?」と妥協策を出す。
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モモカンの部員たちへの接し方、アタシは“放し飼い”だと思うのね(笑)。いや、半分冗談なんですけど。半分は本気です。
つまり、手取り足取りでも、ああしろこうしろって詰め込みでもない。それでいて、自主性尊重ってお題目の放任でもない。監督には監督のポジションがあって、決して、文字通りの意味では、選手たちと「一緒に」野球をやってるわけでもない。
モモカンは、試合時の采配は、相手チームの上級生に、「(女監督なのに)大した統率力」と言われるくらいで。試合の時は、ベンチから細かく細かく、サインを出すんです。
つまり「一緒になって」野球をやってるわけじゃぁないのね。うん、この言い方の方が「放し飼い」よりは精確な言い方。その分、普段の練習の時は、目の届く範囲では、うまくリードして、ともかく選手たちのやる気を引き出してくのが、モモカンのやり方。
例えば、さっき紹介した場面でのモモカンのセリフ、「阿部君は/捕手をわかってないね」とかが、いいのだわ。
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三橋くんが、全力投球を疑似体験した日の晩、再びモモカンと2人で話す機会を得る阿部くん、「オレは捕手をわかってないんでしょ」とか、拗ねたセリフを言う。
このセリフ、モモカンが阿部くんに、田島くん、花井くんと競って、チームを引っ張る3番手の選手になってほしい、みたいに言ってるときに、唐突な感じで口にされるのね。阿部くんのこの辺が、年相応に子供っぽいとこ(笑)。「あなたが3人目になってくれればウチは……」と、こぶしを握り締めて、1人で盛り上がるモモカン(笑)。
阿部くんは、目をそらして「ムリだと思います」。
「なんでよ」と、訊くモモカンに、「オレは捕手を/わかってないんでしょ」。
ね、拗ねてるよねー(笑)。そんな阿部くんに、「これからわかるって……」と、モモカン。
アタシが思うには、この「これからわかるって……」って、言葉に込められてる信頼感が、モモカンの魅力的な言動の秘訣だと思えます。
何に対する信頼感かと言うと、「本気で野球をやること」への信頼感。これは、多分、モモカン本人の経験を踏まえた信頼感なのでしょう。じゃぁ、その信頼感の内実はどんなふうか? と、言えば、強いて言うなら「安心感ではない信頼感」だと思う。
つまり、「何も困ったことは起きないでしょう」ってのが「安心感」だとすれば、モモカンが言動で示す「信頼感」は、「色々困ったことも起きるだろうけど、野球を本気でやってけば、対処できる」的な「信頼感」なのだわ。
そこが、魅力♪ 読者にとっても魅力的だし、作中で、年相応に子供っぽい部員たちがモモカンについていく魅力もそこだと思える。----
さて、1巻では合宿の様子が丁寧に描かれ、その後2巻にかけて、GW合宿の最終日、西浦野球部が初めて挑む練習試合の様子が描かれます。
対戦相手は、三橋くんが野球を止める気で転出してきた三星学園の、高等部野球部。この練習試合は、西浦の正投手になる三橋くんに、中学野球部での暗い思い出を吹っ切らせるため、モモカンがお膳立てしたもの。
三星の高等部は、作中の群馬県では野球が強い様子で、レギュラー選手はGW中遠征で練習試合に出てる。西浦の新生野球部からの申し込みに、控え選手でよければ、ってお返事で成立した練習試合。
(試合がはじまった後で、留守を預かる監督役の人--副監督かコーチかは、西浦のことを「理事の孫がいなきゃ試合をお断りするランクのチーム」とか思ってる)そんなわけで、中学時代、三橋くんを嫌い、シカトしまくった部員がごちゃっといるチームと、西浦は対戦することに。
三橋くんは、合宿中、プレッシャーで睡眠不足気味になったコンディションで試合に臨む。
そして、阿部くんは、試合開始直前、マトモに投げられそうがないほど、萎縮してる三橋くんを見て、思わず、こいつの努力を試合で活かしてやりたい、と思う。
こいつのために何かしてやりたい、こいつの力になりたい! と、思った後で、ハッと、それが捕手か!!! と、気づく。試合前に円陣を組むと「みんな三橋くんがほしい!?」と、声を出すモモカン。
「欲しい!!」と間髪入れずに応じるのは、阿部くんだった。「みんな三橋くんがほしい!?」
「欲しい!!」
「エースが欲しい!?」
「ほっ」「欲しい!!」「欲しい!!」
「おしっ/勝ってエース手に入れるぞ!!」
おおおおおおこうして、新生西浦野球部は、初の練習試合に挑んでいく。
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2巻までかけて描かれる、西浦・三星の練習試合の経緯や、結末は、是非、マンガで読んでください。
さわやかな読後感が、待ってます♪
それは、カッコワルイとこも、偏ったとこも含めて、個性が描かれたキャラクターたちが、最後まで決してあきらめないでがんばる様のさわやかさです。
そして、2巻の最後の方、三星との練習試合が終わった後、チームで観戦に行く春大会の試合で、三橋くんは、スゴイ投手を目の当たりにする。
武蔵野第一高校の2年生速球投手、榛名元希は、阿部くんのシニア時代の先輩で、バッテリーを組んでいた相手だった。1巻、2巻を読めば、きっと3巻、4巻も読みたくなります☆
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書誌情報:
ひぐちアサ『おおきく振りかぶって』1(アフタヌーンKC),講談社,Tokyo,2004.
ISBN=4-06-314342-2
ひぐちアサ『おおきく振りかぶって』2(アフタヌーンKC),講談社,Tokyo,2004.
ISBN=4-06-314353-8
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ひぐちアサさんの『おおきく振りかぶって』は、高校野球を描くマンガ。
主人公たちが属す西浦高校野球部は、長年休部状態だった軟式野球部が、硬式にリニューアルされたばかりで
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