電子書籍ストアの有望性(私見)
2010年はもう何度目かもわからない電子書籍元年らしいのですが、海外の電子書籍販売プラットフォームについて日本での現状の分析を。
個人的な感想を言わせてもらうと、はっきり言ってメディアが騒いでるだけで特にこれといった展開はしないのではないかと思ってます。根拠は、上記プラットフォームそれぞれに難点が多く、大々的な展開が難しいからです。
iBooks
→iPadの表示能力は文句なしに現状のN01で日本での販売台数もかなり見込めるのだが、Apple独自のコンテンツ審査基準が大きなネック。日本で主力となるマンガがかなりの数はじかれる模様。勢い込んで参入してもキラータイトルが軒並みAppleにリジェクトされましたなんてことになる可能性が高く、大手出版社の参入は難しいのではないだろうか。iPadでも見れるストアを独自に構築した方がましというのが正直なところ。
Google Editions
→オープンさが売りだが、Googleのオープン性は日本の出版関係者にはかなり心象が悪いと思われるのが難点。良くも悪くも管理されない販売プラットフォームになるので、各社一斉にコンテンツを出すというようなことになりにくい。また、対応ハードデバイスが基本的にGeek向けのため一般層へのアプローチが難しくマーケティングにかなり難あり。
Kindle Store
→マーケット、デバイスともに米国では有望なのだが、残念ながら日本での展開はまだまだ先の話になりそう。Kindleの日本展開が正式に行われるまではスマートフォンなどで見るしかなく、また、Kindleのデバイス表示能力の問題でマンガなどは調整が必要になるので、版下の電子データを機械的にコンバートすればよい他のプラットフォームよりコストがかかる可能性が高い。
さらに、この3つに共通して言える難点が、ハードウェアに見開きへの配慮がないというところ。もちろん、見開きなしでもコンテンツとしては成立するが、過去に書籍として販売されたコンテンツ、特にコミックスを電子書籍として販売するためには、見開きの対応が必要になってくる。iBooksやGoogle Editionsならビューア側で拡張対応も可能だが、いかんせんハード自体が見開きを意識した形状になっていないのでどうしたって無理が出てくる。
電子書籍に関しては、日本は携帯向けコンテンツが世界に先んじて大規模に展開されており、米国におけるKindleのようなエポックメイキングによる先行者利益は望めない。このため、上記のようにまだまだ難があるコンテンツプラットフォームに大手出版社がキラーコンテンツを出す可能性はかなり低い。
KindleやiPadは確かに電子書籍専用端末の未来を予感させてはくれたが、残念ながらマーケット込みの電子書籍端末としてはどれも現段階では発展途上で未成熟だといわざるを得ない。
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