アリアンロッド・サガ・キャンペーン シナリオ21『決戦、ブエノス・ゾンデ』プレイレポ

 アルディオン大陸でかつて繰り広げられた神託戦争のイフを追うキャンペーンシナリオ。いよいよ第二部の完結編です。
 アルディオンの正史では存在しなかったPCたちの活躍によって、グラスウェルズに根付いたバルムンク始祖のひとり、アザゼルの活動が頓挫。暗殺計画から逃れたシャルル王の元で態勢を立て直したグラスウェルズ軍は、レイウォールとの講和に向けて動き始めます。

 しかし、ただ講和するわけにはいきません。戦争は自国の都合だけで始められますが、終わらせるためには相手国との同意が必要。長き戦いで疲弊したのはグラスウェルズ・レイウォール両国とも同じですが、グラスウェルズ側はバルムンクに操られた騎士王エグベルトによって無茶な戦いを続けており、特に財政面での破綻が大きく、ここで不利な講和をしては国庫が破産(※)してしまいます。

※歴史一口メモ
 国の財政と王家の財政が分離するようになったのは、歴史的に見ても新しく、それまでは王家の財政=国家の財政でした。そのため、借金を王家が支払いきれずに、債務不履行(デフォルト)になることも、珍しくはありませんでした。
 グラスウェルズ王家は、70年続いた神託戦争の出費を、国内からは戦争税という形で搾り取り、国外からは戦時国債の発行によって捻出していたのですが、戦争が終わればこの時代、こうした増税と国債は出来なくなります。
 シャルル王は即位直後からこうした財政の立て直しに追われてきましたが、エグベルト王が亡くなってから10年以上たった今も、戦争が終わるや債務不履行(デフォルト)は免れない、という赤字状態は変わっていません。

 そこでシャルル王とその軍師であり親友であるゴーダが考えたのが、ロスベルク島の中心部にあるアルバン地方7つの都市をグラスウェルズがすべて占領して容易には奪還不可能な状態に持っていき、この7都市を担保にレイウォールとの和平を実現するというものでした。
 ゴーダの献策により、ロスベルク島に上陸したPCたちはまずアヴァロン旅団を編成します。これは、PCのギルド『ダークドラゴン』の支援者であるアヴァロン侯爵リーゼの名前を冠した独立旅団で、王国軍と違って自由に動くことができます。このアヴァロン旅団で都市オリアンを占領するなどの戦果をあげたPCは、帝紀799年、ついに1個軍団を任されることとなります。第13軍団の誕生です。
 その後もガイエスブルク城の攻略など、戦いはグラスウェルズ側に有利に進みます。
 ですが、この頃からロスベルク島に不可解な事件が発生するようになります。
 妖魔四天王と名乗る強力な妖魔の出現。そして、かつてこの島で妖魔と戦った古竜の目覚め。同時に、レイウォール軍の中に、妖魔に操られる将軍が増えてきます。
 PCたちの快進撃の裏には、レイウォール軍が内部崩壊を始めたという本来なら望むべくもない僥倖が隠されていたのです。

 ですが、妖魔やバルムンクの動きはあくまで歴史の影。戦争は戦争として解決せねばなりません。グラスウェルズ軍は、ついにレイウォールに最終決戦を挑むことを決意します。
 13個軍団のうち、国王の第1軍団とPCの第13軍団をのぞく11個軍団で、ブエノス・ゾンデを落としてレイウォール軍を分断、一気に残る2都市も陥落せしめるというものです。
 この戦いが終われば、勝っても負けてもグラスウェルズに余力はありません。ゴーダは自らも前線で作戦の指揮を取るつもりでしたが、ここに横槍が入ります。前王の腹心であったフォーク軍師が目覚め、ゴーダを快く思わない有力貴族の後押しもあって、作戦の指揮権をゴーダから奪い取ったのです。
 無能な軍師による指揮により、一時は作戦そのものが危ぶまれましたが、第13軍団を背景にしたPCたちは後方支援や作戦会議で破綻を何とか防ぎます。

 そしていよいよ、ブエノス・ゾンデ攻略が始まります。
 攻めるグラスウェルズ軍は15万。
 守るレイウォール軍は10万。
 グラスウェルズの先鋒は第2軍団(パエッタ将軍)。ですが、その前に立ちふさがったのがレイウォールの歩く戦略兵器、ベルフト王子です。PCたちアヴァロン旅団を相手にした初陣で、個人としては負けてないのに戦闘では負けてしまったという苦い経験を持ちます。
 その後も鍛錬を続けて武勇の腕前はさらに上がり、HPは4444点、物理防御70点に魔法防御48点、オリジナルエネミースキルを組み合わせた攻撃は、命中判定5D+26でPC3体に与えるダメージは2D+200点という、もうそれサイコロ振らなくてもいいよね、というすさまじさ。
 ベルフト王子ただひとりに、第2軍団は壊滅、パエッタ将軍も重傷を負います。

 が、その後はPCが踏ん張ります。
 ランダム増援(トランプのカードを引いて決める)で登場した“元祖殺意”ティナ王妃や、毎ターン荒ぶるベルフト王子による損害を最小限に食い止め、味方陣営では無能なフォーク参謀の行動を何とか掣肘して傷ついた部隊のローテーションを行い、兵站集積所に前々回のシナリオで奪った飛行船を改造した輸送部隊によって物資を運び込みます。
 ティナ王妃やベルフト王子という個人の武勇さえ抑え込めば、後は数の勝負。グラスウェルズ軍は順当にレイウォール軍を撃破していきます。レイウォール側も、本土から送り込んだ親衛3個軍こそ損害を免れますが、西方、南方軍はほぼ壊滅状態になり、ついにはブエノス・ゾンデを放棄して撤退します。

 勝利に沸き立つグラスウェルズ軍司令部。
 ですが、その頭上に装甲飛行船が登場します。ティナ王妃とベルフト王子、そしてティナ王妃親衛隊500人を乗せた決死隊です。
 グラスウェルズ軍司令部は瞬時に壊滅。ティナ王妃とベルフト王子はPCと第13軍団が守る兵站集積所を狙います。
 もし兵站集積所とそこに備蓄した物資を破壊されれば、グラスウェルズ軍11個軍団15万人はたちまち補給が途絶することになります。すでにブエノス・ゾンデは住民の疎開と物資の運び出しが終わっており、残った物資も町ごと焼き払われています。
 こうなっては、残りの2都市を占領するどころではありません。それどころか、焼け野原になったブエノス・ゾンデを守ることすら難しいでしょう。

 戦場での数はPCの第13軍団が1万500人。襲撃したティナ王妃とベルフト王子の特殊部隊は500人。しかし、ティナ王妃と装甲飛行船には戦闘修正+160があり、さらにティナ王妃のオリジナル戦場スキル《宇宙的殺意》によってPC側は常時、すべての判定のダイスが-1個されます。
 戦いは激しくも、短いものでした。
 シナリオ1で登場して以来のPCたちの相棒であるアントン・ベルタの2砲台の攻撃など、すべてのリソースを1ラウンドに注ぎ込んだPCの猛攻により、ついにベルフト王子が倒れます。
 ティナ王妃もこれを見て投降。倒れた父王に代わって政務を執るヒューバード王子の全権委任状を元に、レイウォールは停戦交渉に踏み切ります。

 ここに、70年続いた神託戦争は実質的にグラスウェルズ勝利の形で終結したのです。

 が、ティナ王妃が明かしたレイウォール側の内情は予想を上回るひどいものでした。すでにレイウォール軍の将官の半数と兵の2/3が何らかの洗脳によって制御が取れなくなっているのです。しかも、レイウォール本国にも影響は及んでおり、国王を始め重臣の多くが正気を失っているのです。
 すでにレイウォールは戦争どころの状態ではなく、このまま終戦を迎えるかと思われたその時。

 ロスベルク島全土を、不気味な震動が襲います。
 これまで名前だけは何度か登場した妖魔王ロスベルクがついに目覚めたのです。そして、妖魔王ロスベルクはその巨体――ロスベルク島そのものを浮上させていきます。レイウォールとグラスウェルズの2国はこの70年というもの、封印された妖魔王の背中で戦争を繰り広げてきたのです。

 かくして――
 PCたちの戦いは最後の局面へと向かいます。

 アリアンロッド・キャンペーン第3部:妖魔王ロスベルク編。
 2012年、スタートです。

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長きに渡り続いたキャンペーン

もついに最終局面を迎えることとなりました。まさに、もうちょっとだけつづくんじゃ状態!

今までのシナリオとは様相が違ってくることとなることが予想されますが、攻撃力ばかり上げて防御面で何もできないカルザンは果たして役に立つのでしょうか?
ていうか大規模戦闘を想定して中衛から攻撃できるようにしたのに、ろくに戦闘しないうちに終わっちゃったよトホホ・・・


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