奥瀬サキ(原作)、目黒三吉(漫画)『低俗霊DAYDREAM』4~7,深小姫のマジはカッコイイ☆
「口寄せ屋」崔樹深小姫が、現代の日本を舞台に“心霊”の関わる事件の「対策」をしていく『低俗霊DAYDREAM』。
原作、奥瀬サキさん、漫画、目黒三吉さんの作品は、「サイコ・サスペンスと、怪談風ジャパニーズ・ホラーのハイ・ブリッド」なマンガ作品だ。しかも、今の日本を舞台にしてアクチュアル☆
ここでは、4巻からスタートして、2007年5月現在も掲載誌(「月刊 少年エース」,角川書店)で展開してる、長いプロットのドラマを7巻まで紹介したい。不必要なネタバレは避けながら。
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不必要なネタバレは避ける、って言いながら、4巻~7巻の通巻紹介を試みる。
最新刊でますますテンションあげてる長いプロットの物語は、いよいよ4巻から始動するからだ。
4巻では、まず、1巻、2巻と、断続的に登場した椚アイが、実はミツル(藤原充)の元級友だった、て設定が本格的に活用されていく。
ミツルは、これまで深小姫をストーキングしながら、ちょくちょく「対策」のサポートもしてたキャラだ。
ミツルとアイのつながり(というほどでもないけど)は、2巻掲載の「ダムゴースト」でチラッと匂わされてたけど。4巻では、ミツルはアイも知らない間に高校を中退してた、とか、細かな描写が織り込まれはじめる。
訪れてきたアイを拒絶するミツル。
そこに、3巻までもチラチラ影を見せていたYUO〔ユオ〕が、姿を現わす。
アイがミツルの実家である琶成神社を訪れた時、既に、ミツルの義理の妹(養女)が友人と2人して、境内で首吊り自殺をしていた。作品では、明確に描かれてないけど。おそらく、YUOが自殺教唆か誘導をしたんだろう、と、読者には察せる。
YUOの狙いが何か、は、ここでは書かない。読者が、あぁもあろう、こぅもあろうと、ドキドキしながら読んでった方が、絶対に面白いネタだから。
さらに、YUOとそのグループを追ってる警視庁の峨田警視が、自殺現場に姿を現わす。初登場だ。
峨田警視は、アイに「口寄せ」を強要。「お前に/何かあったら」「深小姫さんが/悲しむだろ」と、ミツルはアイの口寄せに立ち会う。
霊感能力に目覚めて間もない不安定なアイと、心理的に深小姫に依存してるミツルは、YUOの関わったと思える自殺をきっかけにして、つるむようになっていく。
こんなふうに、次々キャラが出揃い、プロットの緊密度が増していく頃。主人公の深小姫は、温泉に浸かってた。
……ここ、ネタ的には、笑うとことは思うけど。実は深小姫が、3巻の「幽霊タクシー」で取り組んだ「対策」の結末を呑み込みきれずにいた事は、読めば察せる(例えば、4巻のP.142)。
それやこれやで、深小姫が温泉巡りのリフレッシュ休暇をとってる(笑)頃、事態の推移を危惧したのだろう、東京都庁生活対策課の崔樹課長(深小姫の父)は、課員の柧武惣一郎に「深小姫を/連れ/戻してくれ」と出張を命じる。惣一郎は、アイとミツルを伴って、芦ノ湖を目指すのだった。
ここまでが、4巻の大筋。大筋は整理したけど、オイシイとこは外しておいた、そこは信頼してもらっていいと思う。
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さて、5巻~7巻にかけての物語。
メインになるプロットには、スリリングで大きなヤマ場が2つ、3つある。
まず、5巻の丸々1巻分があてられてる芦ノ湖での「口寄せ」。
YUOについての情報を得ようと、峨田警視がパートナーの霊能者ハルに「口寄せ」をさせる。幻視に取り込まれて、ミイラ取りがミイラになりかねない危機を深小姫が救う展開だけど。深小姫自身も大ピンチに。
深小姫を救うのは、アイの機転なんだけど……、何がどうなるかは読んでのお楽しみ☆
読みどころ満載だけど、1つ挙げれば会うなり対立する峨田警視と深小姫のぶつかり合いだ。
「口寄せをするつもり/なら無駄です/
ここにはもう錯乱した/悪意の塊が/あるだけです」
「あなたも/還ってこれなく/なりますよ」
「--アイは私の/名前を呼んでくれる/だけでいい」
「私に私が誰かを思い出させてくれるだけでいい/
アイの声なら届くはずよ」
「……………」
「----/
やめなさい!!」
「無駄だと/言ってる/でしょう!!」
「口寄せは/死者のために/するんじゃない/!!」
「生きてる人間の/ために/するんだ!!」
カッコイイ☆
かっこいいだけでなくて。この場面での深小姫のセリフの重みは、例えば深小姫が自分の「口寄せ」を方便としては割り切れずにいる事による。
つまり、「生きてる人間の/ために/するんだ!!」は、文字通りの意味だけではなくて、もっと広い視野を孕んでるように思える。なぜって、深小姫は「もう一つの世界を『目』で見て『口』で伝え」ることの出来るキャラだからだ。
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次ぎの山場は、6巻から7巻にかけて展開される都営住宅での「対策」。
深小姫の父や惣一郎が属す、東京都環境局とは別系統の、東京都住宅局とつながる「口寄せ屋」が過去に「対策」を失敗してる、って曰く付の案件。
深小姫が、この危険案件に手を出すのは、ミツルに憑きまとってる死霊をなんとかしよう、と思っての事のようだ。
崔樹課長は、深小姫を止める。
「深小姫/本件から/手を引くんだ」「お前が/ストーカーの少年に/責任を感じる/必要は無い」。
YUOは、深小姫を揶揄してくる。
これみよがしに『忠告』と記したメモを残して。
「戸川の物件は/女王様には/荷が重いから」「8階から落ちて/ピョン吉になりたく/なかったら/早く家に帰って麻縄でも/鞣していた方がいいよ!」「--Y」。
(揶揄しながら、深小姫を案じてるとも挑発してるともとれるYUOの文面の語り口は面白い)
この都営住宅「対策」のサブ・プロットでは、一時撤退した深小姫が、リベンジに立ち上がる場面が、最高カッコイイのだ☆
7巻にもつれ込む対策も読み応えたっぷりなので、お楽しみに。
7巻では、都営住宅の物語に決着がついた後、深小姫が登場しないけど好感の持てるエピソードを挟んで、巻末のエピソードで、事態が急展開。ここが3つめの山場。
この山場は、そのまま8巻以降の展開のプロローグの役めも果たしてる。
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別のレヴュー記事でも書いてるけど、『低俗霊DAYDREAM』の本領は、アタシに言わせれば盛られた毒のピリピリするような味。5巻以降は、どんどんどんどん、内容がハードになってく。
「毒を喰らわば皿まで」と、物語に付き合うか、降りるかを決めるとしたら、4巻が最後のタイミングだと思う。4巻をプロローグとして、5巻からは、長いプロットの物語がぐんぐん加速しながら進んでく。
4巻の冒頭に描かれる自殺、その後に描かれる自殺が生者に及ぼす影響、この辺を読んでいたたまれなく感じて(その感じ方は自然だと思う)、耐えられそうになかったら、降りるのは読者の自由だ。
余計なお世話はわかってる。
もちろん、読者にはいつだって、作品を放り出す自由はある。
けど、5巻に入ったら、高密度の物語を、途中で投げ出す事になる。4巻なら、まだ、プロローグだ。
こうゆう余計なお世話を『低俗霊DAYDREAM』のレヴュー記事で書くのは、後、もう1度だけにする予定。
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書誌情報:
奥瀬 サキ 原作、目黒 三吉 漫画,『低俗霊DAYDREA』4~7(角川コミックス・エース),角川書店,Tokyo,2002-2005.
4巻=ISBN 4-04-713512-7
5巻=ISBN 4-04-713560-7
6巻=ISBN 4-04-713645-X
7巻=ISBN 4-04-713730-8
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原作、奥瀬サキさん、漫画、目黒三吉さんの「低俗霊DAYDREAM」は、「口寄せ屋」崔樹深小姫が、現代日本を舞台に、心霊が関わる事件へ「対策」をしていく物語。
8巻で、小姫は、いよ
原作、奥瀬サキさん、漫画、目黒三吉さんの、「サイコ・サスペンスと、怪談風ジャパニーズ・ホラーがハイ・ブリッド」したようなマンガ、『低俗霊DAYDREAM』の最終巻(10巻)が刊行さ
「口寄せ屋」崔樹深小姫が、現代の日本を舞台に“心霊”の関わる事件の「対策」をしていく『低俗霊DAYDREAM』。
原作、奥瀬サキさん、漫画、目黒三吉さんのマンガは、「サイコ・サスペ
「口寄せ屋」崔樹深小姫が、現代の日本を舞台に“心霊”の関わる事件の「対策」をしていく『低俗霊DAYDREAM』。
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『低俗霊DAYDREAM』は、雑誌「月刊 少年エース」(角川書店)での連載が、2007年4月現在、進行中のマンガ作品。単行本は9巻まで刊行されてて。長いプロットのドラマが、いよいよテンシ
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