中国文献に残る日本刀による戦場剣術――『秘伝剣術極意刀術』
真説鉄砲伝来において、倭寇を壊滅させた戚継光が編纂した紀效新書なる軍学書があると知りまして、ちょろっと調べますと、これに日本の剣術の伝書が引かれているとのこと。
確かに室町時代には日本刀が大量に中国に輸出されていたという話は教科書でもあったと思いました。しかし、それが当然「使用法」の伝達を共にしていた可能性に思い至らなかったあたり、我ながら間抜けでしたね。
そこで興味を持ちまして、調べていて出てきた秘伝剣術極意刀術 日本剣術と中国刀剣術――その興亡と流伝の秘密を探るという本を買ってみました。これは、「武備志」に収録され残る影流の伝書と、少林寺で修行し倭寇の刀術を学んだ程宗猷がまとめた「単刀法選」の図版を引いて、中国と日本との刀術の伝搬について語るという、対談本です。
豊富な武術の知識を元にして、日本の剣術と中国の図版の類似点から、影流伝書や単刀法選の刀の扱い方が、まさに日本の戦場剣術そのものを伝えたものであると論じています。戦国時代の日本刀の扱い方、実戦的な剣術のありかたについて、いろいろと創作なりのネタが拾えるものと思います。長い刀のとりまわし、槍への対処法、多人数で異なる武器を用いて倭寇を倒す兵法、などなど。
私は剣術についてあんまり知りませんでしたから、付随する情報も、たいへん面白いことばかりでした。二刀流のバリエーションや歴史とか、正眼の構えが江戸時代に竹刀剣術とともに普及した新しいものだとか。間合いをごまかすテクニックとか。
bk1 - 秘伝剣術極意刀術 日本剣術と中国刀剣術――その興亡と流伝の秘密を探る
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