ひとりぼっち


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十二月お題 「ひとりぼっち」

 吐息が白く眼前に煙る。再度、溜息を一つ。
 部屋に掛かる時計は既に五時を過ぎている。強張る体から力を抜いた。
 マゼンタ、イエロー、シアンの炎はフラスコで混ざり合い溶け合いながらその様相を変化させる。研究室には僕一人だ。
 灰褐色の机。薬品の蒸気、熱によって鉄紺に燻された棚。
 中々上手くゆかない。既に丸一日この部屋に缶詰になっている。息を吸う。
 まぁ、いい。一息いれよう。さすがに凍えてしまう。
 外は深々と雪が降り続いている。風が吹き夜闇に風花が歔欷として散っていく。この地域では珍しい。騒々しい他の奴らも食事に出ている。

十二月お題:ひとりぼっち(かな?) 「遅刻」

 夏の暑さも弱まり、秋の侘しさもまだ見えない穏やかな朝の通学路。
 ハッハッハッ……。
 リズミカルに息を吐きながら、少女がアスファルトを蹴り、駆けている。
 アスファルトを駆ける靴は赤いラインの入ったアスリートシューズ。
 彼女が着ている、茶色と黒を基調としたブレザーとスカートの制服と比べてみると、ずいぶんとそこだけが浮いたように見える。
 制服だけを見てみれば、実におしとやかそうに見えるのに、走る彼女とアスリートシューズからは微塵もそんな印象は出てこない。

2007年12月の電網工房・匠共通お題「ひとりぼっち」

2007年12月の電網工房・匠の共通お題2007年12月お題「ひとりぼっち」です。

文章、イラストの他、音楽や立体造型、TRPGとそのシナリオなどでもお待ちしております。


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