山崎雅弘
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『終戦一年前のチェックメイト』/山崎雅弘(歴史群像100号)ただの講和に興味はありません! 独・日・伊の中で無条件降伏する国がいたら、連合国の前にひれ伏しなさい! ……この言葉の裏にある連合国の憂鬱
「無条件降伏」
戦争で相手に「無条件降伏」以外は許さないというのは、つまるところ、講和に応じるつもりがなく、徹底的にボコボコにする、という意思表示である。
この宣言が出た1943年のカサブランカ会談の当時、すでに枢軸国の劣勢と連合国の優勢は、はっきりしていた。枢軸国に、勝ちを手に入れる手段はもはやなく、後はこの戦争をどう終わらせるか、だけが焦点となっていた。
そして、それこそが連合国にとっての憂鬱だった。枢軸国が頭を下げて、停戦を申し出る可能性があったからだ。特に、1943年時点でなおも国土の広い範囲を支配されているソ連が、その返還を条件にドイツと単独講和をする可能性は、決してゼロではなかったからである。
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