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俺の母親がこんなに(仮題 10

10)
『ルー、ティオ、ゴルちゃん、モノちゃん。元気かしら』
 どこかの帰りらしく、帽子を脱ぎながら母さんは言った。
 一ヶ月ぶりに見る母さんの姿は、いつものように愛らしく、魅力的で、家庭の持つ温かさと親しみを感じさせながら蠱惑的でもあり……とにかく、最高だった。
「あの鳥の羽がついた帽子、なかなか良いセンスですわね。少し子供っぽいですが……まあ、おばさまなら……」
「羽根の形状からして、水鳥と思われる。色は魔術による染色」

俺の母親がこんなに(仮題 9

9)
 それから一ヶ月が過ぎた。
 ぎぃ……ぎぃぃぃ……。
 帆柱が波の上下動に合わせて軋みをたてる。
「船長。漕ぎ手ゴーレムの調整は終わった。それと、そろそろ帆柱を交換するべき」
「いやいや、モノちゃん。この程度なら、まだまだダヨ。それに、帆柱の交換は、人手がいる。いくらなんでも、五人でそいつは無理ダヨ」
 ボブ船長とふたりで釣り糸を垂れているとモノが船長に話しかけてきた。ガレー船というものは、風待ちのため、暇になることがたびたびある。

新作小説「FalseQuester×TrueServants ~急に、嫁(たち)が、来たので……~」を二章まで貼ってみるテスト。

 電撃小説大賞用に書いていた小説が、二章まで書き上がったのですが、文体的に悩んでいる所があるのでちょっと晒してみます。

 具体的に言うと、今の書き方は、主人公の見たまま感じたままを描く文章なのですが、これをもっと語り部口調にして描写や解説、説明などを書き加えていったほうがいいのか、という問題です。
 あるいは、この文章が小説(の文章)になっているかどうかが知りたいのです。

 今のところの悩みはそれでして、あとのキャラクターについてや、設定の矛盾点や物語の構成などについては、今のところあまり気にしていません。

俺の母親がこんなに(仮題 8

8)
 町の北側、城壁に近い我が家から五百メートルと離れていない場所にこんもりとした裏山がある。町が今の場所に出来る前から、この裏山とダンジョンはあったという記録が残っている。一説には、大昔にこのあたりを治めた巨人族かオリュンポス神族末裔の居城か墳墓であると言う。
 出入り口には封がしてあったので、子供の頃に探検して見つけた秘密の出入り口から中に入る。カビくさい臭いが鼻をついた。
「ここに来るのも久しぶりだね、お兄ちゃん」

俺の母親がこんなに(仮題 7

7)
 夜明けを告げる鐘の音とともに、城門が開く。
 自由都市バラスは東西に街道が、南北に川が流れる十字路にある。川船で南に下ればすぐに海。北にさかのぼれば山岳地帯。そして山を越えれば帝国中央へと続く。街道を東へ向かえばモノやゴル姉の故郷であるヘラス地方へ、西へ向かえば鬱蒼とした大森林地帯があり、ここは今なお古代帝国の遺跡とそこからわき出す魔物の群れが文明の侵入を拒んでいる。
 門が開くと同時に、馬のいななきと、石畳を進む馬車の車輪の音で周囲は一気に騒がしくなる。この町は人や物の出入りは原則として自由だ。出入りに手形や紹介状は必要としない。

俺の母親がこんなに(仮題 6

6)
 ゴル姉とは後で町の広場で落ち合うことにして、家へ戻る。
 少しずつ東の空が白み始めてきた。季節はそろそろ初夏。夜明けは早く、日没は遅い。旅をするには良い時期だ。
「ただいまー」
「お帰りなさい、ルー、ティオ」
「おう戻ったか、息子ども」
「お父さんも帰ってたんだね」
 家族四人が居間で顔を合わせる。
「何か分かったか?」
「モノの家に行ってきた。モノは“箒”で逃げた」
「ああ、それで腑に落ちた。あのでけぇ花火なら、火事だと間違われるな」

俺の母親がこんなに(仮題 5

5)
 後から思えば。
 俺が枕を涙で濡らし、添い寝したティオに慰められていた、ちょうどその頃。
 事件は起きていたことになる。

+++ Another View +++
 私は血のついた短剣を、倒れた男の外套で拭い、鞘に戻した。
 男の下からじわじわと血があふれだして絨毯に広がる。
 わずかな後悔が胸をつく。この絨毯は、父様が遠い東の国から持ってきてくれたものなのに。これでは、もう捨てるしかない。
「何を気にしてるのだ、私は」

俺の母親がこんなに(仮題 4

4)
 母さんは鼻血を出した俺をベッドの中に放り込むと、不退転の決意をもって枕元に陣取った。井戸から汲んできた水を足下に置き、火照った俺の身体を隅々まで拭くと主張して譲らず、そしてその通りにした。
 恥ずかしいやら情けないやらで俺が寝たふりをしていると、ティオに連れられて親父が帰ってきた。
「おーい、帰ったぞー。……なんだ、ルーはもう寝てるのか」
「しっ! ルーは疲れてるんだから。さっきも鼻血出したし」

俺の母親がこんなに(仮題 3

3)
 町の城壁が見えてきたあたりから、予兆はあったのだ。
「あれ? 青い旗がたってる」
 魔力で目を強化したティオが、背伸びするように町を見て言った。
「青い旗だって? その下の旗は見えるか?」
「ううん。そこまでは分からない。でも、誰だろうね」
「浄化騎士団の旗だと、洒落にならないぞ」
 俺たちが住む自由都市バラスは神聖ルゥム帝国領にある。今は南部都市同盟に参加して自治を手にしているが、商売の関係もあって完全に神聖帝国と縁が切れたわけではない。代官があり、帝国の使節が訪れることもある。青の旗はそんな時に掲げる旗だ。

俺の母親がこんなに(仮題 2

2)
 モノが姿を消したのは、それから一週間してからだった。
 その一週間を、俺たちは、いわゆる『神殿への奉仕活動』という名目の罰を受けて過ごした。司祭長はさすが年季の入ったハゲで、騒動の主犯である俺たち四人には、連帯責任としてもっとも重い仕事を押しつけてきた。
「オルスコット村? どこですそれは?」
「ここだ。ほら」
 司祭長は自分の執務室に俺を連行すると、書類が積み上がった机の上に地図を広げて、何も印のない山間の一角を指さした。

俺の母親がこんなに(仮題 1

1)
 そして、あれから十年が過ぎた。
 ゴル姉は神官への道を選んだ。十年前のあの事件には、ゴル姉なりに思うところがあったのだろう。己の魔力を鍛えるべく、ゴル姉は先祖の神族が暮らしていたオリュンポス山に登り、神言宗に入信した。神言宗は治癒と守護の支援魔法のエキスパートを育成する総本山だ。
 負けずぎらいのゴル姉は、すぐに頭角を現した。そしてつい先日、優秀な成績で修行院を卒業し、侍祭に任命されて意気揚々と町に戻ってきた。

俺の母親がこんなに(仮題 序

序)
 あれは、十年前のことだったろうか。いつもの三人に引きずられるようにして、俺はおままごとをやらされていた。場所は家の裏山にあるダンジョンだ。これまたいつものように俺が「お父さん」で、残りの三人が「お母さん」役を主張してゆずらない。
「これはもう、ルーに決めてもらうしかないようですわね。この中の誰と結婚するのか」
 ひとつ年上のゴル姉が、ろくでもないことを言い始める。止めようと思ったが、ゴル姉の髪がわしゃわしゃうごめいているのを見て諦める。髪が動いているのは、かなり機嫌が悪い証拠だ。

アリアンロッド・サガ・キャンペーン外伝:「竜が啼く島」

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 広島TGCでやっているアリアンロッドのキャンペーンは、神託戦争末期のアルヴィオン大陸を舞台としています。
 シナリオ15『決戦の地アルバン』で、妖魔四天王の“霧の”ガストゥーンと“銀竜”シルヴィアが。
 シナリオ16『はばたくガイエ』で、妖魔四天王“闇竜”ヴェスパーがそれぞれ登場しました。
 シルヴィアとヴェスパー、そして妖魔四天王は互いに密接な関係があるのですが、そのドラマの多くは過去のイベントとなっています。

妹が昔使ってたノートに書いていた小説。

洞窟の中に住む馬男さんがありました。
馬男さんはいつの間にか寂しくなっていました。
彼は洞窟の中で飯を食い、睡眠を取り、たまには洞窟の前の草原を走り回りました。
木の実を取りに森に出かけたりもしました。そのときには限ってホトトキスが鳴いていました。
彼は旅立つことにしました。

彼が一番に着いたのは兎の村でした。ウサギたちは幸せそうに見えました。
その中の人懐っこい兎がイキナリ話し掛けてきました。
「あなた、誰なの?」

ぺちぺちと新作小説を未完成ながらも全部うpしてみた。

ぺちぺちと新作の小説を書いていたのですが、なんだか行き詰まりを見せたので、どうしようかと思いつつも
ここらへんあたりで未完成の部分もまとめて公開してみたらいいんじゃね? とか思ったので公開してみることにしました。
最初は電撃大賞に出す予定でした……。
が、どうにも想定しているキャラ数が多すぎるのと、全体としてみた場合の文章が長すぎるので、どこかの小説投稿サイトにでも連載しようかな、と思っています。

ぺちぺちと新作小説の第一章の一部分を修正してみた。

この前晒してみたファンタジーものの第一章で、「ヒロインがビッチすぎるので、この部分を修正してみては?」と言われたので
色々とパターンとかセリフとかを変えて書いてみました。
なぜかビッチさを肯定したパターンもありますけど。
修正した部分は二箇所ありまして、その部分のオリジナルと修正したパターンをそれぞれ添付ファイルで載せてあります。
それぞれを読んで感想などありましたらどうぞよろしくお願いい致します。

ぺちぺちと新作小説の第一章を書いてみた。

お久しぶりです。あいざわゆうです。

さて今回はリクエストがあったので今書いている小説の第一章を公開したいと思います。
実はこれTwiiterで何人かの人に見せて、それなりに好評だったのでこれからも書き続けようかと思っているのですが、
実はまだあんまり自信がないというかこれ直せるんじゃないかと思う部分がちらほらとあって……。
というかENOさんのアドバイスで書きなおそうかなー、と思っていたり……。
そんな部分と逆に褒められたり自信がある部分をひとりごとの箇条書きでまずは書いていったりとか(一部ネタバレ有り)

妹に(略)メカモノ。

最初のところは直していません。
主に直されているのは世界説明の終わったあと、加筆されています。
そして最後の後も書かれています。
あと。zero2さんの指摘を適用させました。
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初めて壊れたのは腕だった。
別に驚くことは無かった。俺たちの仕事だとどこかが壊れるのは当たり前だったからだ。本当の、一握りの化け物を除けば、皆どこかで昔の傷跡を引きずっている。そして、それが元になってどこかで野たれ死ぬ。そう、本当の化け物を除けば。だ。

妹に脅されて始めた小説。多分メカモノ。

初めて壊れたのは腕だった。
別に驚くことは無かった。俺たちの仕事だとどこかが壊れるのは当たり前だったからだ。本当の、一握りの化け物を除けば、皆どこかで昔の傷跡を引きずっている。そして、それが元になってどこかで野たれ死ぬ。そう、本当の化け物を除けば。だ。

「まあ、俺も、化け物にはなりえなかったということか」

呟くと、意外とあっさり受け止めることが出来た。

「俺は無敵ではなかったんだな」

不思議にも、悔しさは沸いてこなかった。

『七姫物語 第六章ひとつの理想』高野和 誰もジョーカーをひかなかったババ抜きと、カラの笑顔

 良い物語でありました。
 七姫の物語は、この第六章でひとまずの終幕となります。
 終わってみれば、終わっていない物語でした。何かに決着がついたわけではなく。誰かが本当の意味で退場したわけでもなく。東和世界が本当の意味で変革したわけでもありません。
 なんとなく目の前の問題を、ああでもないこうでもないと知恵と汗でやりくりしながら、七姫と七つの宮都市は、とりあえずの破綻を避けていくことになりました。
 なぜ破綻しなかったか。なぜ終わらなかったか。


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